第一幕その二
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なるのでしょうか、私はこれから」
「不安なのだな」
「はい」
彼女はそれに答えた。
「不安です。これからのことを思いますと」
「それなら心配ない」
ジョルジョは美しい姪に対して優しい声でそう語りかけた。
「そなたは自分を信じるのじゃ」
「自分を」
「そうじゃ」
彼は言った。
「そなたの様な心まで美しい者はそうはおらぬ。その様な者を神がどうして選んでおらずにいられようか」
「神が」
「そう、神じゃ」
彼は強い声で彼女に対して言った。
「そなたには神の御加護がある。だから安心するがよい」
「わかりました」
エルヴィーラはそれに頷いた。
「けれど私は誰と結ばれることになるのでしょうか」
「不安なのか」
「否定はしません」
彼女はこくり、と頷いてそう言った。
「この心の不安を何としても取り除きたいのです」
「そうか」
ジョルジョもそれを聞いて頷いた。
「そなたは誰と結ばれるのかそれを知りたいのだな」
「はい」
彼女は答えた。
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