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SAO編−白百合の刃−
SAO36-白の妹、黒の兄
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くて結構です」
「ちぇ」

 センリさんは背を向けていじけ始めた。ご丁寧に誰がどう見ても小指で床にのの字を描くようにいじけている。

「あ、あのドウセツさん。センリさんがわかりやすく落ち込んでいますよ」
「別にいいわよ。どうせわざとだから」
「ええっ!?」

 シリカはセンリさんのことを知らないから心配できるのよ。それに私は見逃さなかった。大げさに苦しそうに仕草をして、一瞬だけ微笑んでから頭を抱えて膝をつくあたり、わざとしか思えない。

「センリさん。その手は十五回も見ましたからいいです」
「ちぇ、そんなセンリお姉さんはドウセツの嫁の兄の嫁に抱きつくのであった」
「せ、センリさん!?」

 アスナが代わりにセンリさんの犠牲となってくれたので一安心。その間にアユミが入れた紅茶はホロ苦い味わいに濃くのある甘みがある紅茶を頂いた。

「キリカちゃんの魅力ね〜……」

 センリさんが言っていたことをマリリーはぶつぶつと呟き、何故か私に向かって口にした。

「キリカちゃんの魅力と言ったら、笑顔が素敵なところよね〜。ドウセツちゃんもそう思うでしょ?」
「なんで私に聞くんですか? そんなこと知りませんよ」
「そう?」

 そうでありたい。

「キリカちゃんと一緒にいることの多いのは、ドウセツちゃんなのよ」

 そんなことはない。私よりも一緒にいるのが多いのはキリカの兄であるキリト。一番は私ではない。知らないことだってたくさんある。
 だけど……私でも、キリカの魅力は知っている。わかっている、本当はキリカの魅力を言えるってくらい、わかっている。でも言いたくない。単純にキリカを褒めることが……ムズ痒くて、恥ずかしい。

「それでも……知らないわ」
「そう? みんなはどう思うかしら?」

 私の心情を悟ったのかは知らない。だからマリリーは私に訊かず、みんなに話を振り始めた。

「あ、でもマリリーさんの言っていることわかります。あたしもキリカさんの笑顔って、優しさがあって穏やかでお日様のようで安心するんですよね」

 シリカは私がキリカの笑顔に対することを代わりに言ってくれたように話してくれた。

「リズさんはキリカさんの魅力ってありますか?」

 今度はシリカからリズに話を振った。
 ちょっとなにこの流れ。

「あたしから見てってこと? あんまり良くは知らないけど……キリトと意外と似てないけど、似ているよね」
「自分で言っていて矛盾していることに気がつかないの?」
「なんであんたはそういうところで一々反応するのかな!? あんたはあたしが言っている意味わかるでしょ?」
「わからないわ」
「嘘よ! 絶対にわかっているでしょ!」
「しつこい」
「嘘つくからでしょ!」

 けして
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