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なりたくないけどチートな勇者
13*なんたら無双
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兄様なら気にしないでも別にいーぞ。どうせ最初から気にしていないだろうし。」

「…わかった。」

こんな風に部下にタメ口を強要するのもこの姫様の特徴である。

「とりあえず被害は無い。だが捕虜が多過ぎるのがいまの所1番の問題だ。」

何たって約4800人の捕虜である、この砦に全て収容出来るスペースは無い。

「ふぅむ……、飛竜に乗せて山の刑務所へと飛ばすか。よし、飛竜部隊と、あと少し実戦部隊をよこすよう王都へ連絡をしてくれ。」

「…エリザが指揮官なんだ、お前がしてくれ。」

「む、しかたないな。」

そう言いながらエリザは、魔石を受け取り王都へ連絡をとる。

その間の近衛隊の様子はと言うと。

「先生、本当に強いですね。とゆうか私の時は本気を出してなかったんですね。」

「…はぅ……かっこよかったです。」

「やっぱ毎日あんな重い服着て鍛えてるからですか?」

「……出来れば、あの技も教えて下さい。」

「ハハハ、もうあの強さは異常だよねぇ。」

「魔獣を一人で、しかも七体も殲滅なんて、本当何者ですか。」

「なぁ、今からでも俺の近衛隊にはいらねーか?」

「………朝ごはんくらい静かにたべさして。」

ナルミを囲んで雑談タイムの真っ最中。
当のナルミはうんざりしている。

「兄様!勝手にナルミを引き抜かない!」

報告を終わらせ、魔石を終わらせ置いたエリザが叫びながらバリスを叩いた。

「いてっ!やめろよ!」

「兄様が悪いのです。と、そんなことより。」

そう言ってエリザは一呼吸置いて真面目な声で言った。

「なぁ、このまま防衛戦を続けるよりもいっそ、こっちから攻めるのはどうだろうか。」

瞬間、空気が変わった、が

「…………なぁ、報告した後に聞くって事はもう王都からは攻める気満々の方々がくるのか?だったら質問でなくて確認でね?」

いつもの調子でナルミがしゃべる

「……プッ…アッハッハッハ!いや確かに!実際攻めるために援軍を送って貰っている。確かにこれでは順序が逆だな。」

そしてエリザが笑った事でいつもの空気へと即座に戻った。

「じゃあ再度言う!明日、準備が整い次第敵国へ攻め入る!ゼノア、それまでに体を休めておくように兵達へと伝えておけ!」

「あぁ、わかった。」

そう言ってゼノアは食堂から出ていった。
そして、エリザはナルミと向かい合い

「ナルミ。」

「ん?」

「朝はすまなかった、これからは気をつける。」

謝った。

「いや、自分も言い過ぎた、ごめんな。」

ナルミも謝りそして続けた

「エリザ、とりあえずこれは喧嘩両成敗という事で水に流そう。」

そして、手をのばし
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