第十二話「パートナー」
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半分かな。前者の答えは得たが、後者の答えは未だ探している状態だ」
っと、少し話が脱線したな。
「話を戻すが、なぜ俺が手を貸したのかというと、今の君が当時の俺に似ていたんだよ。それを思うとどうも他人事のような気がしなくてね」
立ち止まるとクレアも歩みを止めた。彼女の紅い瞳を真っ直ぐ見つめながら言葉を続ける。
「君の契約精霊になることは出来ない。だけど、君さえよければ俺のパートナーになってくれないか?」
クレアは大きな目を見開き、唇を震わせた。
「……いいの?」
「こちらからお願いしているんだ。是非、君のパートナーにしてほしい」
そういうと、彼女は涙を溢れさせながら何度も頷いた。
「うん、うん……! こちらこそお願いするわ!」
よかった、承諾してくれたか。ここで断られたらどうしようかと思ったぞ……。
「ねえ、リシャルト……ちょっと屈んで」
「うん? どうした?」
クレアに促され、腰を落とすと――、
――チュッ。
唇に一瞬、湿った感触がした。
「こ、これはお礼よ。かか、勘違いしないでよね」
言葉とは裏腹に顔を真っ赤にしてそっぽを向くクレアの横顔に、胸が少し高鳴ったのは内緒だ。俺も顔が赤いだろうな……。
夜風で熱を帯びた顔を涼めていると、恥ずかしいのかずんずんとクレアが先を行く。エスト連れた俺は遅れないようにその後を着いていくのだった。
† † †
「ところで、さっきから気になってたんだけど……その子、誰よ」
「おいおい、今更な発言だな。……こいつはエスト。俺の契約精霊だよ」
寮も見えてきた頃になって、突然クレアが訊いてきた。当の本人は小首を傾げているが。
「この子があの剣精霊!? どっからどう見ても人間じゃない!」
「いや、そうなんだが、それを俺に聞かれてもな」
ほれ、とエストを促す。
「はい、私はリシャルトの契約精霊。高位の精霊は人間形態を取ることも可能です」
「そ、そうなの?」
「はい」
「でも、あの剣精霊がこんな可愛い女の子になるなんて……。って、まさかリシャルト、この剣精霊に手を出してないでしょうね!?」
ガーっと牙を向いて威嚇するクレア。どこの野獣だ……。
「なんの話だ……俺が手を出すわけ――」
「私はリシャルトの契約精霊です。リシャルトの望むことが私の望むこと。どのような要望もお応えし
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