第十七話 買い出し
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クラス委員に任命されてから二日、入学から初めての休日がやってきた。まだ友達といえるほど仲の良いクラスメイトは居ないが、同じクラス委員同士ということで初春さんとメールアドレスの交換が出来た。俺の通常使用のケータイに登録された初めてのメールアドレスである。佐天さんや以下三名……失礼、アケミ・むーちゃん・マコちんの三人とは、さすがにまだメールアドレスの交換をしていない。
先ほども説明したが、休みだからといって一緒に遊びに行くような友達はまだ出来てない。それに、まだ足りない学用品もあって、今日はそれを買出しに行かなければならないのだ。大抵の物は作成空間内に放り込んであるので何とかなるのだが、学用品に関しては基本的に作成空間に放り込まずに……というか基本的に学校に置きっ放しという、まぁ普通の生徒ならだいたいやってるだろう事をしていたので、世界を飛ばされたときに持ち越せていないのだ。体操着などは忘れてしまっても大丈夫なように作成空間に入れていることが多かったのだが、使いまわせないためにはっきり言って意味がない。筆記用具に関しては、ちょうど前回学生だったときの最後にカバンごと作成空間に放り込んで、そのまま眠りについたため持ち越せていたのだ。しかし、あれはあまりマリア様に見せられるような姿ではなかったなぁ……。
さて、俺が買い出しに行かなければならない学用品というのは、三角定規や分度器、コンパスなどの文房具系の物である。一応、普通の定規は筆箱の中に入っていたものがあるので大丈夫だが、その他の文房具はこれから買い出しに行く予定だ。それに文房具以外にも、多少の日用品は揃えておきたいし、参考書や辞書なんかも少しは置いておきたいところだ。
準備して早速出かけると、セブンスミスト前でバスを降りて地下街のほうへ向かった。ケータイを契約した店のある地下街である。セブンスミストからだと歩いて数分といったところだろうか、前のアパートの時とは違って、今の寮からだとセブンスミストまででもバスで30分近く掛かる距離なので、歩いていくという手段は流石に取れない。
地下街に入ると適当に歩いてみる。目的は当然文房具や日用品の購入だが、多少は遊ぶつもりで出てきたのだ。あまり荷物を持った状態で遊びたくはないので、先にゲーセンなどを回ってみる。俺の場合は作成空間に放り込めるので、荷物のことをあまり気にする必要はないのだが、この世界でも人前で堂々と使える能力ではないので少しは自重しているのである。
早速見つけたゲーセンに入ってみようとしたところで、入り口のところに2台並んだシューティングゲームを見つけた。物凄く見たことのあるようなゲームだ。
「ファンタジーソーンじゃないかっ!」
思わず言葉を発してしまったが、知る人ぞ知る往年のセガの名作横スクロールシュ
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