第十七話 買い出し
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ーのゲームとしてはとても満足できるものではなかった。
セコ・ラリーを終えてちょっと本格的にレースゲームがしてみたいと思い、ハンドルとアクセルやブレーキペダルが付いたレースゲームの筐体へ向かう。なんでセコ・ラリーはこんな筐体になってないのだろうかと思いながら、『HIPER META RACE』というゲームをプレイすることにしたのである。
「これならグランツーリスモのほうがよっぽど面白いや……」
結局、セコ・ラリーとハイパー・メタ・レースの両方とも満足のいく出来ではなく、もう一度プレイしてみようと思わせるものではなかった。グランツーリスモというのは、俺が元居た世界でやっていた家庭用ゲーム機のレースゲームである。全部で5作あり、その内3作を俺はプレイしていたのだが、それまでのレースゲームがあまり本格的ではなかったこともあって、俺はグランツーリスモのシリーズを結構やり込んだのだ。
「あー、そうだ。プレイステーションとかないのかな」
ゲームセンターでは特に目新しいものが見つけられず、古いゲームばかりが目立ったので、それなら家庭用ゲームなら面白いのがあるかもしれないと思って……というか、似非グランツーリスモがないかなと考えて、家庭用ゲーム機のゲームショップへと向かうことにした。とはいえ、ゲームショップがどこにあるかも知らないので、やっていることは地下街をぶらぶら歩いているだけである。
しばらく歩いてみたものの、ゲームショップらしきものは見つからず、代わりに本屋があったので入ってみた。地下街の店なのでそれほど広いわけではないが、品揃え自体はそこそこありそうだ。ただ、さすが学園都市といったところか、辞書・辞典・参考書・問題集といった種類は豊富にそろっているし、能力開発に関する書籍もかなりの数が揃っている。
俺はまず真冥界国語辞典とゲンニウスの英和・和英辞典を購入する。辞書の種類によって使い勝手が違ったりもするのだろうが、すでにある程度の種類の辞書を使っているので、使い勝手が変わるくらいは特に問題にならないだろう。というか、辞書自体それほど使い込むようなことにはならないだろう。しかし、『新明解』が『真冥界』になってるし、『ジーニアス』は“N”が一つ増えて『ゲンニウス』になってるし、この世界はこんなのばかりなのか……。
まぁ、パロディ部分はどうでもいいとして、さすがに辞書を三冊も購入すると結構重いので、本屋さんも取っ手のついた丈夫な紙袋を用意してくれた。本屋から出ると辞書を作成空間に放り込んで、中身がなくなって軽くなった紙袋だけを持って歩く。この紙袋はこのまましばらく持ち歩いて、その内に作成空間へ放り込んでおくことにしよう。
結局地下街を抜けるまで歩いたのだが、ゲームショップも文房具屋らしき店も
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