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とあるβテスター、奮闘する
投刃と少女
とあるβテスター、密会する
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くはないだろう。

「んデ、その騎士様がどうしたんダ?ユー助ってばああいうのがタイプなのカ?」
「いや、爽やか系って友達としてはよくても付き合うにはちょっと───って、そういうのはいいから!」
「にゃハハ、ゴメンゴメン」
この女、またそういうタチの悪い冗談を───落ち着け僕、深呼吸深呼吸……。

「……、それで、そのディアベルについてなんだけどさ。最近、仕事で彼と接触したことは?」
「ないナ」
即答。
アルゴがそう言うからには、本当にディアベル本人と接触したことはないのだろう。
でも、その答えは予想の範囲内だ。

「本人じゃなくてもいい。彼と繋がりのある……例えば、パーティメンバーとか」
「それもないヨ。あのパーティはディアベル本人も含めて、オイラの顧客リストには載ってない人間ダ。ユー助の言うことには心当たりがないナ」
「そう……」

───これもハズレ、か……。

ディアベル本人ではなくても、彼の周りの人間が絡んでる可能性が高いと思ったんだけど……どうやら、それは僕の思い違いだったらしい。
アルゴは仕事に関して嘘はつかないし、情報屋としてのプライドも持っているため、本当に知らないこと以外には『心当たりがない』などといった言葉を使わない。
仮に本人から口止めを頼まれていた場合は、『知らない』ではなく『知っているが教えられない』といった言い方をする。
そのアルゴがそう言うのだから、本当にディアベル一行とは関わり合いを持っていないのだろう。

「ああ、そういえバ」
「?」
と、アテを外した僕が思考を巡らせていると。
アルゴは今思い出したとばかりに、ポンと手を打った。

「ディアベルのパーティメンバーってわけじゃないガ、奴にそこそこ近い人間になら心当たりがなくもないナ。確か、キバオウとかいう───」
「……っ、それ本当!?」
「わア!?驚かせるなヨ!」
予想外の言葉を受けて思わず急接近してしまった僕に、アルゴは珍しく驚いた声を上げた。
驚き顔の『鼠』という何とも貴重な眺めだけど、今はそれに構っている場合じゃない。

───アルゴと接触してた?あのキバオウが?

昨日、場の雰囲気をぶち壊しにしてまで元βテスターを糾弾しようとしていたキバオウ。
あの男が、散々嫌っていたはずの元βテスターと情報交換していた……?

───でも、それは。

それはおかしい。いくらアルゴが自分からベータの話題を持ち出すことはないとはいえ、これだけの情報を持っていれば、元βテスターだということはまず間違いなくバレていると思っていい。
ましてや、例のガイドブックの著者であるアルゴのことだ。疑うなというほうが無理があるだろう。
だけど……それは逆に言えば、アルゴの客は彼女を元βテスターと知った上で情報提供を受
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