第6話
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い。ああ、あまりになまっていれば青銅クラスが命を落とす地獄の特訓を課すからな」
「分かってるさ。レイナーレを守らないといけないんだから怠けるつもりは無いさ」
「ならばいい。私は疲れたから休ませて貰う。イッセーは家の方に連絡を入れておけ。近いうちにレイナーレを連れて行くとな。どうせならそのまま兵藤家の一員にしてしまえ」
それだけを告げて私は自室へと戻りベッドに倒れる。この1週間、不眠不休で色々な事をしていたおかげで大分疲れが溜っている。いくら聖闘士が常人離れをしていると言っても限界はある。飢えもすれば睡魔にも襲われる……性欲が沸いた事は殆ど無いが、三大欲求は存在している。神をも上回る力を持っていても、この身は人間なのだ。だが、人間だからこそここまで強くもなれた。
人間は弱い。獣の中では最弱に近い。だが、他の獣には無い運命に逆らう強い意志がある。その強い意志が時に強大な小宇宙を産み出す。惜しむらくは寿命が悪魔達と比べて短い位だ。だが、人間は意志を受け継いでいく獣だ。何世代も、何世代も、技を、思いを受け継いで今の私が居る。私は人間である事を誇りに思う。
「はじめまして、天野夕麻と言います」
レイナーレ、いや、今は天野夕麻か。天野が私達のクラスに転校してきて挨拶をすると、教室の男子から歓喜があがる。休み時間になると噂を聞きつけたのか他のクラスの男子までやってきて告白合戦の様な事態に陥った。だが、そんな騒動も
「ごめんなさい。私、イッセー君と将来を誓い合った仲なの」
その一言で男子の怒りの矛先がイッセーに集中し、女子の興味の矛先が天野に向けられる。
「「「「死ねや兵藤!!」」」
天野の周りに集っていた男子がイッセーに襲いかかり、イッセーはそれを適当に捌いていく。悪魔に転生した事で基礎能力がアップした為に教科書片手に捌いていく。天野に格好悪い所を見せたくないと勉強をする様になり、エロ方面への熱意が全て天野への愛に変換された為に、イッセーの弱点はほぼ無くなったと言える。真人間になってくれて、あっ、人間辞めたんだった。真悪魔?……模範的な生徒になってくれてよかった。
天野の方は女子達が色々と質問をしているだけで男である私はあまり関わりたくないので放置する。惚気るだけ惚気れば良いさ。
新しく入った古文書の解読をしながら思う。今日も平和だな。
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