10話
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くほかのジオフロントへの空調空間らしいと。
「この第4期工事というのは都市計画のことね。今は第5期だからちょっとこの地図は古いのかしら」
「まだ更新されてないのでしょう」
ロイドはちょっと外して気まずかったが、二人が話してる、この地図があるという有用性だけは理解出来た。
すぐに手帳に書き写すとティオも端末をリュックに戻して、全員が準備が出来ていた。
改めてリーダーとして号令を出した。
「よし。行こう」
ジオフロントは工事中に使われた簡易昇降機がいくつも残されており、ここが未だ工事中の区画であることを印象付けたが、壁には導力灯が設置され明かりには事欠かないため魔獣は見当たらなかった。
元来魔獣は七曜石を好むが、その反面、導力器から出る動力波を嫌う性質を持っている。
このため導力化された都市部には魔獣が侵入しないこともあり、導力革命初期には導力器の利便性以上に魔獣に対しての安全を謳って導入を進めたこともある。
「しかし、いねえよな」
一行がジオフロントを進み、次の区画へ進む昇降機の前でランディが拍子抜けしたように言い出した。
それに合わせて全員が息がつく。
いつどこから魔獣が襲ってくるかわからない緊張状態のまま進んでいたのだ。地図があるので迷うこともなく精神的にはないより遥かにマシだったがそれでも行ったことのない場所の探索は進むだけで気疲れする。
途中いくつか工事途中で機材がそのまま放棄されている場所があったり中央広場に続くマンホールが開いていたりと想像以上に管理が杜撰で魔獣よりもそういう発見のほうがうんざりだった。
「魔獣掃討という話だが、ここまで何も出てこないじゃテストにもならないじゃないか?むしろ俺たちに点検させたかったんじゃねーの?」
「それもあるか知れないけど、もしかしたらチームワークを計るためのテストなのかも知れない。ティオがいてくれたから順調に進めているけど、地図がないとあちこち迷っていたかも知れないからね」
ランディはロイドが問いに答えてくれて、そんなもんかねえ、と軽く応じたのだが、昇降機から下を覗いた瞬間に臨戦態勢に入っていた。
ロイドがそれを見て、ティオも何かを感じて、エリィは全員が武器を構えたことで戦闘態勢を取った。
「いよいよ来なすったぜ!」
気合を入った大声のまま飛び込んできた魔獣にスタンハルバートで踊りこんだランディは見事な棒捌きで魔獣にダメージを与えていく。
地下へ続く昇降機の乗り口の隙間から虫型やら蝙蝠型の魔獣が上がってきたのだ。
ランディが数匹の魔獣を相手にする中でロイドは後ろにいる女性陣を守ってこちらに向かってくる魔獣をトンファーで食い止めた。
2本のトンファーの長い刃で攻撃を防ぎ逆に魔獣を叩くが、刃が太く叩きつけるだけで
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