第69話 =邪神の名は=
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が声を上げると同時に今まで無限にあると思われた三面巨人のHPバーがすさまじい勢いで削られていく。敵の上記の柱のような攻撃にも像水母は痛くも痒くもないようだ。そしてぼるぼるという声が小さくなっていき途切れたかと思うとその体をポリゴンへと形を変え、すさまじいほどの爆発を生んだ。
「よっしゃ!!」
「おぉ…」
思わず声を上げて全員で喜んでいるとひゅるるるると啼く象水母がこちらへと近づいてくる。そしてリーファの目の前でストップし
俺たちを見下ろしている。今まで細いと思っていた肢は意外に…というか半端ないほどに太く両手で囲い込むには腕が短すぎる。さらに体はもう輪郭しか見えず、顔はやはり象っぽくて耳のところがエラなのだろう、ヒラヒラと両側で波打っている。
「…で、これからどうすんの」
「そういや、そうだな……えっとカーソルは?……」
ですよね…テイム成功したわけでもないから敵対色の黄色、もしかしたらこのままやられてスイルベーンへ逆戻りという展開も無くは無い。でも、逆に今襲われていないのはイレギュラーな展開だろう。
「…このままそぉっと動けば……ひゃぁぁぁぁっ!?」
サウスの声が途中で途切れたかと思うと悲鳴を上げている。その方向を見る大きな象の鼻のような鼻でぎゅるっと巻き取っていた。
そしてそのまま地面から引っこ抜けられたように持ち上がり姿を消す。
「サ、サウスっ!!」
「駄目です、にぃ!この子、私たちを襲うつもりじゃないですよ!」
ユイの声に抜刀しようとしていた腕の動きを止める。そしてその瞬間俺とキリト、リーファをまとめて巻き取りおもむろに口の中へ
かと思いきやそのまま背中へ放り投げられる。
「…あぐっ!」
「うぉっ」
「きゃっ」
3人ともまとめてお尻から墜落し、ポヨンと弾む。
「やっほ、3人とも」
「…いやいや、何でそんなにくつろいでるんだ」
「だってここフワフワなんだもん」
とサウスはこの邪神の上に寝転がっている。適応能力高すぎだろ…と呆れそうになったが彼女の言うとおり投げられた衝撃を全て吸収してくれるほどのものだ。確かに居心地はいい…などと思っていると象水母は何事も無かったかのように移動を開始する。完全な暗闇でないヨツンヘイムは氷柱の光がほのかに光さらにそれが反射している光景はここを超危険区域というのを差し引いても実に美しい。
「そういえばさ、何で襲ってこないんだ?」
「…クエストとか…か?」
「クエストでは…ないっぽいね。いつもならここにクエストのスタートログが出るはずだもん」
キリトの問いにサウスが空に指差して答える。
「なら……イベント的なものかな…だとするとちょっと厄介かも…」
サウスの声を聞いたリーフ
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