第69話 =邪神の名は=
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とかといわれてもな……」
こういう逆転の発想はキリトのほうが思いつくんだけどな…。全員で三面巨人に突撃……は俺たちを数秒で色とりどりの炎に姿が変変わってしまうから絶対無し。…なら、あの巨人を誘導!…いやいや、どこにだって話になるし、その前に水母から完全に気をそらさせてこちらに気を引けるかが不明だ。
「どうやったらあの水母助けれるんだ………?」
「水母……」
頭を叩きながらの俺の呟きに何か気がついたのかキリトはブツブツと何かを言っている。そして周囲を素早く見渡し次いで肩にいる
妖精にささやきかけた。
「ユイ、近くに水面はあるか!?ある程度の広さがあれば、川でも湖でも何でもいい!」
「…ありました、パパ!北に約200メートル移動した場所に氷結した湖が存在します!」
俺とリーファは何を言っているのかがわからなかったがどうやらサウスは気付いたらしく指をパチンと鳴らしていた。
「あー…なるほどねー……キリト君、よくこんな方法思いつくね」
「それほどでも…っと。2人とも、その湖まで全力で走るぞ」
「え……え?」
「何するのか説明もらいたいんだけど…」
「走りながら説明するよ!……キリト君お願いね」
サウスの声とともにキリトが腰から太い釘のようなものを取り出し構えた。この世界では一度も使用されたところは見たことが無いが前の異世界ではユカの主な武器であった投擲武器だ。
「…せぃっ!!」
それをキリトは右手を振って青い光の帯を発生させながら飛翔させる。ピックはそのまま速度を増していき三面巨人の一番上の顔の
目と目の間にズビシッと命中した。それとどうじに今までに聞いたことの無いような大音量でぼるるるるるるぅぅぅという怒りの声を上げてターゲットを俺たちに変更する三面巨人。
「……あれだけでこっちにターゲットくるんだ…」
「んなことは今はいいからとにかく逃げるぞ!!!」
まだまだVRMMOに関しちゃ勉強が必要だな…と感心しているにもかかわらずそれを無理やり遮断するかのように絶叫したあとキリトはルグルー時のスピードに負けず劣らずで走り出す。サウスはすでに走り出していて結構先にいる。
「あぁ…もう!!」
俺も追いつくため…というより逃げるために地面を思いっきり蹴る。後ろでリーファが「え…待っ…イヤァァァァァ!!!」と絶叫を上げているが……。ゴメン、リーファ、今それどころじゃないから自分で頑張って!
ドスンドスンと怪獣が全力疾走でもしてるんじゃないか――いや、実際してるんだけど――という音を背にしばらく走ると雪を蹴散らして停止するキリトとサウスの姿が見えたので俺も同じくザァァァっと地面を滑って停止する。
「リーファはっ……わぶっ!?」
「きゃっ!?」
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