暁 〜小説投稿サイト〜
とあるβテスター、奮闘する
投刃と少女
とあるβテスター、睨まれる
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人でいるということは、やはり両者ともにソロプレイヤーなんだろうか。
下手をすればペアより危険度が増すかも、なんて考えている僕を余所目に、シェイリはいつもの調子で目当ての人物へと話しかけていた。

「ねぇねぇ、あぶれたの?」
「………」

───ぶっ!?ば、ばかっ!

ズバリ言うわよとばかりに無遠慮な聞き方をするシェイリに、僕は思わず咳き込んでしまった。
質問された相手はというと、フーデッドケープを着込んでいるため表情はわからない。
だけど、そのフードの奥から烈火の如き視線が放たれて───あ、これ完全に怒ってる……。

ハラハラしながら見守る僕の気も知らず、シェイリはいつものふにゃりとした笑顔で、

「あぶれたんだったら一緒にやろうよ。わたしたちもまだ二人なんだ〜」
「……アブレてない。周りがみんなお仲間同士だったみたいだから遠慮しただけ」
「それをあぶれたっていうんだよ?」
「………、アブレてない……わよ」
「あぶれてるよー」
「アブレてないわよっ!」

相手の言い分もお構いなしなシェイリに(実際、僕もアブレてるとは思ってたけど)、とうとう相手は声を荒げ、鋭い視線を向けた。

───あれ、女の子?

もう少しオブラートに包んだ言い方をしてください、とシェイリに対して心の中で突っ込みつつ、相手の口調に違和感を覚える。
フーデッドケープで顔を隠し、押し殺したような声で喋っていたけど……最後の叫び声は、間違いなく女の子のものだった。
ただでさえ女性プレイヤーの数が少ないSAOの世界で、女の子で、しかもソロプレイヤー。
フードで顔を隠していなければ、周りの男性プレイヤー達が放っておかないだろう。

ちなみにシェイリも一応女性プレイヤーなのだけれど、人前を歩く時は僕とお揃いのフードで顔を隠させている。
戦闘中は邪魔になるということで装備していないけど、大抵の相手は戦闘時の彼女の姿を見て、ドン引きしたような顔で横を通り過ぎていくだけだ。
無理もない。誰もが恐怖を抱えながら戦っている中で、見た目中学生くらいの女の子が満面の笑みを浮かべ、無邪気な声を上げながら両手斧で敵を薙ぎ倒していくのだから。
薄暗いダンジョンの中、周囲にモンスターの返り血に見えなくもない赤いエフェクトを散らせながら、『えへ、まだ足りないなぁ……』などと言っている光景は、パートナーである僕ですら時々ゾクリとするほどだ。
まったく知らない人が見れば、新手の人型ネームドモンスターか何かかと思うのではないだろうか……。

そんな顔だけは可愛い残念美少女シェイリさんはさて置き、どうやらアブレ組の一人であるレイピア使いは、周りが仲間内でパーティを組んでいるため置いてけぼりをくらったらしい(本人は否定しているけど)。
ずっとペアでやってきた僕た
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