暁 〜小説投稿サイト〜
外伝 ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
ムッツリさんの最後の戦い 旅立ち編
[6/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
鳥島特別区、今はもう新沖市か。
二人が体験者となっているあいだ、君たちの世話係として、彼女と過ごしてもらうことになっている」
新沖市。
それは、お姉ちゃん達が、海難事故にあった船の目的地です。
それを知っている私たちは、表情が硬くなりました。
綾池さんは、私たちの表情の変化に気づいたようで、優しく微笑みかけます。
「みなさん、よろしくね。
安心していいわ、お父さんの毒牙からみんなを守りきるから」
「毒牙とは何だ、毒牙とは」
斑鳩さんは不機嫌そうに言います。
「お母さんを、手懐けた方法をここで話していいのかしら?」
「そ、それは、勘弁してくれ」
綾池さんは勝利の表情で言い切った。
「安心していいわよ。
お父さんの毒牙は、いつものように、すべて私が受け入れるから」



室内の時間が静止しました。



私たちは、飛行機で新沖市に到着しました。
新沖市の中心は沖ノ鳥島です。
新沖市は、二つの小さな岩状の島の周囲を、1辺1キロメートルの巨大な正六角形状のメガフロート18枚を使用して、とあるボードゲームのように、2重に取り囲んで構成されています。
ちなみに、飛行場と港は、六角形のプレートの角から、海に向かって100メートルほどの直線道路を渡った先に設置された、長方形型のメガフロートによって作られています。

「第7研究所」
メガフロートの海岸近くに建てられた白い施設は、研究所の名称と同様に、無機質な様子をみせています。
私たち、4姉妹と斑鳩さん、綾池さんとで入所しました。


建物内の一室で、ベッドに横たわるお姉ちゃん達を確認しました。
「お姉ちゃん!」
私たちは、お姉ちゃん達とを隔てているガラスを砕きかねない勢いで、たたきました。
無論、お姉ちゃん達の反応はありませんでした。


私とクリスお姉ちゃんは、研究所の中で二週間ほど訓練を行いました。
銀色のヘルメットのようなものをかぶって、自分達がイメージしたものを、ヘルメットの内部にある装置で受信します。
その内容を近くにあるディスプレーで表示しますが、その内容を表示します。

最初は、リンゴや梨などの簡単な映像イメージを見ながら、装置側の出力内容を調整します。
調整が済んだら、次は詳細な映像を見ながら出力内容を確認します。
こちらは、私たちの認識力の訓練により、精度が向上します。

私たちが思い浮かべたイメージが、そのまま画面に表示されたのを知ったときは、クリスお姉ちゃんと一緒になって喜びました。


訓練の終了後、白衣に着替えた私とクリスお姉ちゃんは、身体を覆うような形をしたベッドの上で横になっています。

「お姉ちゃん」
妹たちが、心配そうに私たちをみつめています。
「大丈夫よ」
「お姉ちゃん達を、連れて
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ