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外伝 ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
ムッツリさんの最後の戦い 旅立ち編
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のお姉さん達の保険金でまかなわれていることも」
支払われた保険金は、遺された私たち4人が生活するのに十分な金額でした。
皮肉なことに。
「医療費については、我々の研究費から捻出している。
そして、フェイズ2がうまくいけば、君たちのお姉さん達も戻ってくるだろう。
どうだい、私たちの研究に参加してみないか?」
斑鳩さんは、立ち上がって右手を前に差し出します。
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・、考えさせてください」
みんなが沈黙していると、クリスお姉ちゃんが静かに返事をしました。
「わかった。
一週間後に再び参ります」
斑鳩さんは、頭を下げて家を出ました。
私たち4人は、いろいろと話し合いました。
クリスお姉ちゃんは「あやしい、危険だ」と言ったが、サリナとエリナが「お姉ちゃんたちに逢いたいよ」と泣き出したこと、手渡された資料に載せてある、3人のお姉ちゃんの写真が生気を帯びた状態であったことから、
最初に、お姉ちゃんが無事な状態を確認すること。
実験を受けるのは、私とクリスお姉ちゃんであること。
サリナとエリナにしっかりと、生活支援を
すること。
の三つを条件に実験を受け入れることにしました。
「条件はすべて受け入れるよ」
斑鳩さんが、喜びの表情で了解してくれました。
「やれやれ、鼻の下をのばして・・・」
斑鳩さんの隣にすわる少女は、熊のぬいぐるみを抱えながら、斑鳩さんに青く冷たい視線を向けます。
目の前の少女は、斑鳩さんが連れてきました。
「そんなことない」
斑鳩さんは、憮然とした表情で隣に座る少女に視線を移しました。
長く美しい金髪に、静かな青い瞳、そして透きとおるような白い肌と、ととのった顔立ち。
私は、少女の顔を眺めながら、先ほどの挨拶の状況を思い出します。
「紹介しよう、この子は・・・」
「綾池です」
「・・・」
斑鳩さんは、今日の訪問時に連れてきた制服姿の少女を紹介しようとして、少女に遮られ、何も言えなくなりました。
綾池さんを一言でいえば、大人びた表情をした美少女です。
ロシアかルーマニアに住んでいていて、「実は妖精です」と言われても信じてしまいそうです。
「私、ウクライナ人のクオーターだから」
微妙に間違っていました。
「そうですか」
私の微妙な表情を読み取って、綾池さんは答えます。
「クオーターなのは、日本人の血で、残りがウクライナ人よ」
今度は、斑鳩さんの方を眺めました。
どう見ても、日本人です。
「心配しないで。お父さんとは、血が繋がっていないから」
「何を心配しているのか、わ・・・」
「それでは、失礼します」
綾池さんは、斑鳩さんの言葉をさえぎって、家に入って来ました。
「沖ノ
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