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外伝 ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
ムッツリさんの最後の戦い 旅立ち編
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「とりあえず、話をもどそう。
様々な研究や実験の結果で我々が出した仮定では、異世界とは我々の空想が具現化した世界というものだった。
帰還者の話をまとめると、その人物が持つアニメの知識とアニメの公式設定とが異なる場合、公式設定のほうが優先されたことから推測している。
無論、すべてがそうであると断言できるだけの材料を持たないし、異論をだしている研究者が多いのも事実だけど」

「とはいえ、我々は推論を実証するための装置を開発した。
つまり、異世界にいると思われる人の脳波を解析して、その世界に介入する装置だ」
斑鳩さんは、鞄の中から一冊のレポートを取り出すと、私たちの前に取り出しました。

極秘と左上に記載された表紙に記載されたタイトルは、「共有無意識現実作成計画」でした。
「先ほどまで話していた内容が、フェイズ1だ。そして被験者に実際に異世界に介入するというのがフェイズ2となる」
斑鳩さんは、緊張した表情となり、丁寧な口調で話を続けます。
「今回、お願いしたいのが被験者として異世界に介入して欲しいのです。
どうして、自分達が?と思うのは当然です。
実は、今回選定された異世界というのは、皆さんのお姉さん達が移動したと思われる世界です」

「お姉ちゃん達が!」
「生きているの!」
「どういうことなの、説明しなさい!」
私の妹であるサリナとエリナたちが騒ぎだし、クリスお姉ちゃんが斑鳩さんに襲いかかり、ネクタイで首を絞めます。

「ま、まって・・・」
斑鳩さんが赤い顔を始めたので、私がクリスお姉ちゃんを止めます。
「まって、クリスお姉ちゃん!」



 2 一緒にお姉ちゃん達を探そうよ!



「ぜい、ぜい。
異世界、ではなく、死後の、世界に、旅立つ、ところだった」
「お望みならば、いつでも送るわよ」
クリスお姉ちゃんは、斑鳩さんを睨みながら答えます。
「勘弁、してくれ。
まだまだ、娘の、養育費を、稼ぐ必要がある」
斑鳩さんはようやく呼吸が整いました。

「君たちのお姉さんたちは、事故で衝撃を受けて、同じような植物状態だった」
斑鳩さんがお茶を飲もうとして、凍り付いたままであることを確認して飲むのをやめた。

「ところが、3人ともほぼ同じ時間帯に同じような脳波が出ており、疑問におもった医師が研究のことを思いだし連絡してくれた。
今のところ、3人が意識を回復する様子は見せていない。当然、このままの状態を維持するためには、高額の医療費が発生する。
残念ながら、あの海運会社は事故発生の翌日に解散し、経営陣が海外に高飛びしたのは承知しているはずだ。
その経営陣が乗った飛行機も、原因不明の墜落をしたということも」
私たちはうなずきました。

「さらに、君たちの生活費は、3人
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