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外伝 ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
勇者まつなんとかさんの冒険?
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、1年ほど王様になったらしい。
毎年、国のトップが変わる国なんておかしいわ。
ロマリアという国なんて、どんな国なのか知らないから、わからないけど。
「まつりさんね。はじめまして」
アーベルさんとはじめてあったとき、あたしにそういって挨拶してくれた。
黒目黒髪の青年は優しく微笑んでくれた。
少し小柄で、何処にでもいそうなおとなしい青年という感じだったけど、瞳の奥には強い意志が感じられる。
そこらへんのギャップに引かれる女の子もいるらしい。
「元王様」という肩書きに引かれる女の子も多いようだけど。
そんなことを思っているのか、あたしのことを「勇者」と呼ぶことはなかったわ。
よさそうな人だけど、年上には興味ないわ。
噂では、キセノン商会に婿入りする話しもあるようだし。
テルルさんは、キセノン商会の創設者キセノンさんの一人娘。
冒険に出る前は、長い髪を後ろでとめて綺麗なうなじが印象的だった。
盗賊に転職してからは、素早い動きに影響が出るといって髪をバッサリ切っていた。
それでも、彼女のクールな表情によく似合っていた。
美しいだけでなく、才能もあるわ。
1年前にアリアハンで発生したあの事件を彼女1人で解決したわ。
それ以来、「キセノン商会の1人娘」という色眼鏡で見る人はほとんどいなくなったわ。
才色兼備という言葉は、彼女のためにあるようなものね。
才色兼備と言えば、昔はエレンズさんというキセノン商会で働いていた娘が一番だったけど、彼女は国外で活躍しているらしいわ。
まあ、あたしが冒険に出たら変わるでしょうけどね。
セレンさんは、男性なら誰もが目を引くスタイルと、幼く見える顔のギャップでアリアハンの男達を虜にしている。
「笛に踊らされた」という言葉は、彼女が巻き込まれた事件から使われ出したらしいくらい、彼女は有名ね。
まあ、あたしもセレンと同じくらいの年齢になれば、身体ももっと成長するし、なにより魔王を倒した勇者として、絶賛されるわね。
あたしは今、3人にあうためにルイーダの酒場の前にいる。
3人はこれから勇者と一緒に魔王を倒す旅に出るため、ルイーダの酒場で勇者が来るのを待っているわ。
あたしは、3人とあまり話をしたことはないけど、勇者であるあたしを歓迎するに違いない。
さあ、この扉を開いてあたしの新しい冒険が始まるわ。
扉はあたしが手を触れる前に開かれた。
あたしは、とっさに後ろにさがった。
「急ぐぞ!」
「待ちなさい、アーベル」
「は、早いです」
「どこに向かえばいいのですか?」
4人の男女が街に向かって走り出していった。
あたしは、走り出す男女が遠ざかっていくのを呆然とながめてから、再びルイーダの酒場の扉に視線を向けた。
扉は開け放たれたままで
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