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外伝 ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
アリアハンでの事件 後編
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、事件を解決したとされ、市民から賞賛を受けた。
「私は何もしていないのに」
テルルは、ギルドの応接室で頬を膨らませていた。
「嫌なことでもあったのかい、お嬢さん」
「貴方が事件を解決したでしょう」
テルルは、わかっているくせにという目つきで、男を睨む。
「俺は、お嬢さんにいくつか疑問点の提示と、助言をしただけだ」
ライトは、目の前にいるテルルの視線をかわすと、飲み物を口に含んだ。
「俺みたいなおっさんより、かわいらしいお嬢さんが解決したほうが、世間の受けはいいのだよ」
「そのせいで、店の手伝いができなくなったわよ」
「十分、これで商売しているではないか」
ライトは、一枚のチラシをテルルに手渡す。
「これは!」
キセノン商会が開発した、新商品のチラシである。
「これで、あなたも新鮮な食材で料理できます!」
チラシには、テルルが鉄の斧を右手に持ち、いっかくうさぎの角を左手に持つイラストが描かれていた。
テルルは男から素早くチラシを奪い取る。
「かわいく描かれているじゃないか」
ライトは、くくくと笑った。
「ところで、今日は何の用事かな?」
ライトの質問に対して、テルルは手紙を男に手渡す事で答えた。
「恋文を貰ったことはあるが、本人から直接手渡しされたのは初めてだ」
ライトは昔を懐かしむ表情をみせながらテルルを見つめる。
「お父さんからよ」
「なんだ、キセノンか、残念だ」
ライトは、少しも残念そうなそぶりも見せずに、手紙を読み始めた。
「ははは」
ライトは、腹を痛そうにしながら笑っている。
「なにか、おかしいことでも?」
テルルはライトに尋ねていた。
「キセノンも、所詮人の親ということだ。
文中に7回も「娘に手を出したら殺す」と書いてある」
「え・・・」
「きちんと返事を書かなければいけないね。
「俺は、うぶな生娘には興味がない。
お嬢さんなら、ソフィアのところの坊ちゃんが、お似合いだ」とね」
「!」
テルルは顔を赤くして、ライトに何かを言い出そうとして、適当な言葉が思いつかない
。
そして、そんな自分に、腹を立てていた。
「そんなことより、キセノンは今回の商売で面白いことを書いている」
「どんなこと?」
「冒険者をやめた人物が、例の商品だけを購入したらしい。
そこで、俺に手伝って欲しいそうだ」
ライトは視線を、テルルに移す。
「お嬢さんに頼みがある」
ライトは真剣なまなざしで、テルルをみつめる。
「事件の解決のため、手伝って欲しい」
5 女神と犯人とテルルさん
アリアハンが、夕闇に沈む頃、キセノン商会の腕章をした男達が、とある住居を訪れていた。
「こんばんは、キセノン商会です」
「どうぞ、入ってください」
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