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ヴァレンタインから一週間
第16話 彼女の和室で眠るのは?
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らしていた世界に去る心算や。せやけど、俺の頼みを了承して貰えるのは、有希。オマエさんが俺の関係者……身内やからや。
 涼宮ハルヒにしても、新しく思念体に派遣される長門有希にしても、彼らには縁も所縁もない相手。そないなヤツ等を手助けするほど、水晶宮と言うトコロは善意に溢れた連中やない」

 まして、自分勝手な理由で歴史を改竄して行く未来人や、邪神の因子を宿した事の有る少女など水晶宮に取っても危険な存在。もし、自分達に取って害となると判断したならば、水晶宮自体が涼宮ハルヒ関係者の排除に動き出す可能性が低くは有りません。
 それにあの年、一九九九年の歴史を、これ以上、勝手な理由で改竄され続けると……。

「何故、有希自身が、それほどまでに、この危険な戦いに関わりたいのか、その明確な理由を俺に教えてくれ。
 それがどんなに拙い話術であっても良い。何らかの方法でも構わない。その理由が俺から見て、もっともな理由だと納得出来たなら、俺はオマエさんの意志を尊重する」

 未だ、俺が彼女の生命に対して抱いている重要性を理解していない少女に対して、そう語り掛ける俺。確かに、水晶宮がこの世界に存在している今と成っては、俺の事を覚えて居てくれる人物たちの頭数は増えましたが、それでも、彼女、長門有希が俺と縁を結んだ相手で有る事に変わりは有りませんから。

 そして、実際の言葉とほぼ同時に、

【長史】

 俺は、実際の言葉で有希との会話を行いながら、【念話】の回線を和田さんに繋いだ。
 そして、

【有希に仙骨は存在して居ますか】

 ……と問い掛けたのでした。

 尚、この仙骨と言うのは、仙術を行使する為に必要な才能の事であって、普通の生物に存在している(セン)(コツ)(シン)(ケイ)(ソウ)の事を指した言葉では有りません。
 もっとも、意味も無く同じ名前が付けられている訳ではないので、人間に存在している仙骨を傷付けられると、仙術行使に必要な才能の仙骨にも害を与える事が出来ます。故に、イコールで繋いだとしても大きな問題が有る訳でもないのですが。

【存在していますよ。おそらく、少しの修行で、仙術が行使可能となるでしょう】

 少し、瞳で首肯くような仕草を行った後、【言葉】にして、そう答えてくれる和田さん。

 成るほど。流石は宇宙誕生と同時に発生したと言う存在ですか。まさか、有希に仙術を行使させる為に造ったとは思えませんが、彼女のスペックを人類最高のスペックとして設計しているのならば、この仙骨。つまり、魔法の才能と言う部分も必要と成って来るものですから。
 尚、当然の如くに、俺の言う仙骨と言うモノは人間以外……それが例え、箸や茶碗で有ったとしても存在する物です。

【そうしたら、体内の気の循環を妨げ
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