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ヴァレンタインから一週間
第16話 彼女の和室で眠るのは?
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容に、独自の推測を付け加えて、有希に伝える俺。但し、この内容では、ハルヒの身に迫る危険の説明には到達してはいない。

「但し、それは、飽くまでも俺の意見で有り、世間一般の意見と言う訳では無い。
 特に、クトゥルフの邪神の因子を継ぐ存在など、非常に危険な存在で有るのは間違いない。そんな人間は危険度が低い内に早急に排除すべきとして、ハルヒの排除に動く連中(神族)も間違いなく存在している」

 いや、過去に置いて邪神の因子を植え付けられなく成る涼宮ハルヒだからこそ、排除される可能性は高い。
 今、ハルヒが経過観察だけで、無事に暮らして居られるのは、彼女の中に邪神シュブ=ニグラスの因子が存在している可能性が有るから。
 もし、過去が改変されて、彼女に邪神の因子が植え付けられなかったとしたら、現在の彼女は、普通とは少し違うけど危険度の低い存在へと変わるはず。

 しかし、別の世界……つまり、平行世界では、ハルヒは邪神の因子を宿した存在に成ったと言う事実は残る。そして、クトゥルフの邪神の因子を宿す可能性の有る人間をそのまま、現在は危険ではないから、と言う理由で見逃してくれる連中ばかりではない、と言う事です。

 この世界は多数の神界に繋がる世界。そして、その神や悪魔の微妙なバランスの上に成り立っている世界で有る以上、俺達、水晶宮の意見が、世界全ての共通意見とは成り得ないのですから。

「もし、俺と共に過ごした有希が異界に消えて、この騒動が終わった後に交信が復活した情報統合思念体から、新たな長門有希が派遣されて来たとしても、新しい長門有希の目的は、涼宮ハルヒの監視。決して、彼女の身を護ってやろうとはしないはず」

 そう、有希に対して告げる俺。
 但し、この言葉の大前提は、俺が元々暮らして居た異世界に去った後も、有希は思念体の手の中には戻さないと言う意味の言葉でも有ります。その事について彼女が気付いているかどうかは判りませんが、彼女に刻まれたルーンや、彼女の置かれている状況。それに、情報統合思念体の胡散臭い動きなどから推測すると、彼女を思念体の元に帰した時の方が、彼女を危険に晒す可能性の方が高いと、俺は考えて居ますから。

 しかし、

「それは、彼らに頼めば……」

 有希が和田さんや万結の方を見つめながらそう言った。
 確かに、昨夜の万結の行動や、和田さん、そして、瑞希さんとの会話などから、彼ら……水晶宮の存在理由と言う物を、有希がそう感じ取ったとしても不思議ではないのですが。

 もしかすると、最初の段階で俺が示した彼女への態度が、そう言う風。つまり、正義の味方風の無償の愛をばら撒く組織だと思われた可能性は有りますか。

「それは違う。確かに俺は、和田さん達水晶宮の関係者に有希の事を頼んでから異世界。元々俺が暮
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