第16話 彼女の和室で眠るのは?
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結たち、この世界の水晶宮の関係者たちは、口を挟んで来る事は有りませんでした。
その理由は、おそらく俺の推測が、彼らの考えと合致しているから。
そして、涼宮ハルヒと言う名前の少女の運命が、現状では非常に微妙な状況へと追いやられている、と言う事でも有ります。
有希から、涼宮ハルヒの名前が出た瞬間に、少し陰に近い気が発せられる。確か、有希の任務は、ハルヒとキョン。二人の監視だと言っていましたし、この二人。特にキョンの方が無窮なる痴神。吠え猛る風の邪神。もしくは、門にして鍵。すべてにして、ひとつのものの能力を持って居る存在ならば、高次生命体と思しき情報統合思念体とやらに危険視されていたとしても不思議では有りませんか。
いや。そう言えば、有希はハルヒに関しては判りませんが、少なくともキョンに関しては、一般人だと知らされていたはずですか。
更に、昨日出会った術師の少女、相馬さつきは、その情報統合思念体の事を、邪神と言って、その被創造物で有る有希の事を邪神の眷属として排除しようとしていましたか。
「有希が情報統合思念体のどのような意図の為に、ハルヒやキョンの監視を命令されているのかは判らないけど、俺達地球に住む生命体に取って、名づけざれし者や、千の仔羊を孕みし森の黒山羊の因子を植え付けられた少女など、危険なだけで、生かして置いたとしても何の得にも成りはしない」
有希には魔法の説明が為されていないトコロから、彼女に与えられた命令は、おそらく、本当に監視するだけだったとは思うのですが……。
ただ、情報統合思念体が、相馬さつきに邪神と呼ばれた理由ならば、何となく想像は付きます。
それは、有希が未来を知って居るらしいから。
もし、彼女が未来を知って居たのなら、それは、三年前にキョンと言う魔法を帯びた存在と涼宮ハルヒと言う少女が接触する事に因り起きた歴史改竄を知り得た事と成ります。
つまり、それは、地球に住む全ての生ける物に取って災厄と成り得る『黙示録』に至る道を再び引き起こす可能性の有る事件を、彼らの興味に因り見過ごす事です。
地球に住む生命体で、更に術者と言うのは、異界からの侵食に対する能力を有する者。そのような人間に取っては、キョンの行いを知りながら見過ごした思念体は邪神で有り、キョンを連れて未来から訪れた未来人と共に、討伐しなければならない対象で有る事は間違いないでしょう。
「俺も和田さんが言うように、今回の事件を経過すれば、一九九九年七月七日に起きる涼宮ハルヒとキョンの接触と言う事件自体が起きなくなる可能性が出て来る事と成る……と思っている。
つまり、キョンは未だしも、ハルヒに関しては、経過観察を続けるだけで充分だと思っていると言う事」
先ほど、和田さんが語った内
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