第2章:おてんば姫とチャラ王の冒険
第23話:どうして権力や財力を持った親というのは、娘の結婚相手を勝手に決めたがるのだろうか?
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、姫様は一人で戦っている状況で、眺めているしか出来ないのは大変苦しい!
なんせリュカは、隙があれば姫様に向かって風だけのバギを放つのじゃ!
無論、突然の後方からの攻撃…
前方のモンスターに全力を注ぐ姫様に避けられるハズもなく、最も手痛いダメージとして蓄積されて行く…
あぁ…直ぐ隣で攻撃しておるのに、助ける事も出来ないとは…もどかしすぎる。
夜も更け…姫様の体力も大分前に尽きた頃、やっとリュカが引き上げの指示を出した。
立つ事も出来ず、気を失った姫様をクリフトが抱え、エンドールの城下町へと引き返す我ら…
これ程まで姫様に苦労をさせる意味はあるのだろうか?
リュカは言う…
ほんの数日で、あの武術大会で優勝できるほどの実力を得るのなら、常識を越えた特訓をしなければムリだろう…
本当にこの国の姫を助けたいと思い、この国の未来を救いたいと思っているのなら、この非常識な特訓に耐える事だ。
確かにその通りなのだろうと思う。
じゃが、他国の為に姫様が此処までする必要がワシには見出せん。
こんな国が滅びようとも、ワシには姫様の事の方が心配じゃ!
「アリーナが我が儘で、おてんばで、世間知らずなのは爺さんの所為だぞ」
ワシが現状を疑問に思っておったら、心を読んだかの様にリュカが話しかけてきた。
「教育係の爺さんが、もっと心を鬼にして向き合わないから、アリーナが弱くなったんだ」
「ぶ、無礼な! ワシは常に姫様の事を考「アリーナの事を本当に考えているのなら、彼女に苦労をさせるべきだ! “お姫様だから”とか“女の子だから”とか言って、苦労する事を回避させ続ければ、何れ纏めて苦労が襲いかかってくる」
ワシの言葉を遮って、ワシの苦労を非難するリュカ…
チャラ男のクセに…キサマはどんな苦労をしてきたと言うのじゃ!?
年頃の娘を育てる苦労じゃって知らんじゃろうに!
「爺さんが今回の特訓に反対なのは分かってる。でも今回の特訓はアリーナ自らが望んだ物…それを邪魔する事はアリーナへの最大の侮辱だと思え! アリーナが自ら考え、自ら望んだ、自らが選んだ道だ。親だろうと教育係だろうと、それを邪魔する事は許さん」
ワシが何も言わずにいると、リュカが激しくプレッシャーを与え恫喝してきた…
その恐怖もさることながら『姫様への侮辱』の言葉に、何も言えなくなる…
………ワシは間違っていたのだろうか?
ブライSIDE END
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