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妖刀使いの滅殺者
第11話
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してくれないかなぁと…」

そこで俺はようやく気付いた

「な、なぁ。話の腰折ってワリィが、もしかしてだけど…ケイタって「宮野 啓太」?んで、サチって「橘 幸」?」

サチとケイタは心底驚いていた。そりゃそうだろう。突然リアルの名前を尋ねられるなんて、VRMMOではまずあり得ないからだ。だが、俺の記憶が正しければ俺はこの5人とリアフレだ

「そ、そうだけど…」

「なんで…?」

やっぱり予想と記憶は間違っていなかったようだ。俺はこの5人と一時期同じ高校に通っていたんだ。とは言っても一カ月程しか関わらなかったのだ。が、同じ部活にも所属していたのでおそらく覚えているはずだ

「俺だよ!一年の頃部活に居た!零斗だよ!」

名前を言ってようやく気がついたようだ。サチとケイタお互い顔を確認しあって驚きの表情を浮かべた

「零斗!?ほんとに!?」

「嘘ついてどーするよ」

「まさかこんなとこで会うなんてな…」

久しぶりの再会に喜びあう俺達だが、キリトが置いてけぼりにされていた

「っと、話それちゃったな。えぇと…ああそうそう。サチのコーチだ。ね、うちに入らない?」

「あぁ…入らせてもらっていいか?」

「お願いしてるのはこっちだよ!これからよろしく!キリト!」

差し出された手をキリトはしっかりと握った

「なぁ。俺も仮入団していいか?」

「仮入団?」

以外な提案にサチが訪ねてくる

「あぁ、俺は基本的には前線攻略しなきゃいけないからお前たちと四六時中一緒に居られねぇ。けどできれば…」

「ぜひ!」

元気よく答えたのは、リーダーのケイタでなく、サチだった。ケイタはやれやれといった顔をしていたが、どうやら入団OKらしい
そして改めて、キリト、レイ、入団おめでとう会が開かれ、歓声と乾杯の音が酒屋中に響いた
しばらくして会も盛り上がり何人かが踊りだした

「…キリト、このまま隠し続けんのか?」

「…わかんない」

部屋の端で座ってワインを飲んでいるキリトの耳元で呟いたが、返事は結局あやふやな答えだった
俺も隣に座ってワインを一気に飲み干す

「…見ててわかるだろうが、あいつら良い奴だからな。俺が守れねぇ分、お前が守ってやってくれ――」

「……」

キリトは複雑そうな目で月夜の黒猫団を眺めるだけだった

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