SAO編
episode7 七十五層、合同討伐隊にて
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ゲードの雑貨屋を出る直前に、エギルが「今までの代金そして細剣はお守り代わりだ」と言ってくれたのだ。
『攻略組』に処分を任せたその細剣を、あの男がどうやって手に入れたかは分からない。今この最前線で使われていたとしても違和感のないレベルの洗練度の細剣、手に入れようと思えばすさまじい労力と金銭を伴っただろうことは想像に難くない。
だが、そこまで考えずとも、差し出される時に見たあの赤い輝きの美しさを見れば、それが如何に大切に扱われてきたかが俺には分かるような気がした。……もちろん、武器の見た目など手入れすればある程度はきれいになるのだから、気のせい以外の何物でもないはずなのだが。
まあ、それはさておき、エギルはそれもタダで俺にくれた。
生き抜く意味を見つけた俺への、祝いだそうだ。
(………)
ウィンドウ上の文字列を、そっとなぞる。
その手は、触れられるはずのないなにかを求めるように動いて。
思い直したかのように手を動かして、ウィンドウを閉じて前を見る。
ちょうど扉に手をかけたヒースクリフと目が合う。俺と奴が、まったく同じタイミングで頷く。
そして。
「戦闘、開始!」
高らかに宣言したヒースクリフの後に続き、俺はボス部屋へと飛びこんだ。
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