第十二話 閃光と神父と弓兵と
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うとより一層この男の不気味さがにじみ出る。
男は私の眼を見ながら。
「君でようやく最後のマスターだ。ここまで時間がかかるとは私も思っていなかったが、君はこのたび聖杯に選ばれたマスターとなったのだ。私はそれを祝福しよう」
コトミネという男は両手を広げながらそう言う。
「さて、早速だがマスターとなった少女よ、何か私に聞きたいことがあったからここに来たのであろう?監督役である私が教えられる範囲内であるなら答えよう」
そう言うと私の眼を見て訪ねてきた。
そうだ、私はこの男の事も知りたかったが、他にも聞くべきことがある。
私はいくつか男に聞く事にした。
その時の私は、この男がどれほどの異常者か知る由もなかった。
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私は彼の話を黙って聞いていた。
彼曰く、聖杯戦争とは七人の魔術師と彼らが使役するサーヴァントの殺し合いのことであり、ただ一組勝ち残った者たちのみに万能の願望機、聖杯が与えられるのだという。
今回このゲーム内で起こった聖杯戦争は、魔術師ではなくランダムに選ばれたプレイヤーが参加者となるらしい。
正直この男の話はどれもこれも眉唾物だった。
聖杯やサーヴァントなど普段の生活からは考えられないほどファンタジーなものなのだ。
だが、現に私の隣には人智を超えた男がいる。
あの戦いを見せられては納得せざるを得ない。
そして、この男の話によれば私は魔術師ではないため、サーヴァントの力を十分に開放しきれてないのだという。
メニューウインドウにいつの間にかあったサーヴァントステータスの画面には、
【CLASS】アーチャー
【マスター】Asuna
【真名】―――――
【属性】中立・中庸
【ステータス】筋力E 耐久E 敏捷E 魔力E 幸運E
【クラス別スキル】対魔力D・単独行動B
【保有スキル】千里眼C・魔術C−・心眼(真)B
【宝具】
『――――――』
こう表示されていた。
真名や宝具のところは何故かよく見えないようになっている。
それより、ステータスのところだ。
話を聞くには最も優れているほど“A”に近づき、最低は“E”だそうだが、アーチャーは全てのステータスが“E”と表示されている。
つまり、全てのステータスが最低。
それなのにアーチャーはあの狼を傷つくことなく倒した。
私はここで改めてサーヴァントの滅茶苦茶さに唖然とするのであった。
私は様々な情報を聞かされて、しばらく混乱していたが、目の前の男は再び口を開き、このような事を言ってきた。
「そう言えば、君は私という存在を気にしていたな。よろしい、私についても少し説明しよう」
そう言い、再び語り始めた。
「私はプログラ
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