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とあるβテスター、奮闘する
投刃と少女
とあるβテスター、戦慄する
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「え?わたし高校生だよ?」
「!?」

───なん……だと……?

ゲーム内でリアルのことを詮索するのはマナー違反だけど、どうしても聞かずにはいられなかった。
高校生ってことは、最低でも僕と同じ15歳以上だということなんだけど……
目の前で不思議そうな顔をしている女の子は、どう見ても中学生に成り立ての───下手をすれば小学生に見えなくもない、童顔どころか年齢詐称疑惑の出そうな外見をしていた。
身長は150cmもないだろう。高校生の平均身長ぎりぎりの僕から見ても、だいぶ小柄に感じる。
肉付きの少ない身体は所謂お子様体型というやつで、肩にかかるぎりぎりのところで切り揃えられた黒髪に、幼い目鼻立ち。
いや、これで高校生というのはちょっと無理があるような……

「……ほんとに高校生?中学生じゃなく?」
「ユノくん?怒るよ?」
「ごめんなさい」
ついつい聞き返してしまったけれど、この反応から見るに嘘ではないらしい。
ちなみにその声もさっきまでの落ち着いた女性のものではなく、子供のようなソプラノトーンの声に変わっていた。

───いやまあ、口調的にはこっちのほうが合ってるんだけど……ってそうじゃなくて!

シェイリの姿が予想外だったことに気を取られ、本題を忘れるところだった。ぶんぶんと頭を横に振り、関係のない思考を頭の隅に追いやる。
そう、今はそんな話をしてる場合じゃないんだ。
僕たちが今考えなくちゃならないことは、これからこのゲームでどういった身の振り方をするかということで、ここでは至って真剣な話をするために───

「でもわたしもびっくりだよ。まさかユノくんが───」
「ス、ストップ!その話は今はなし!」
「えー?」
またしても話が逸れそうになったのを強引に遮ると、シェイリは不満そうに唇を尖らせた。
だから君のそういう仕草が小中学生に見えるんだよ───って、それはこの際いいとして。
今僕たちが考えなきゃけないことは、茅場曰くデスゲームと化したこの世界でどうやって生きていくか、だ。

彼の言っていたことが本当なら、僕たちはこの世界で一度もHPを0にすることなく、アインクラッド第100層のクリアを目指さなければならない。
このアインクラッドは天空に浮かぶ浮遊城の体を取っており、今僕たちがいる『はじまりの街』はその底部、第1層にある街だ。
それぞれの層ごとに異なるフィールドが広がっており、それに加えていくつかの街や村、次の層へと続く道───迷宮区と呼ばれるダンジョンがある。

ここで問題となるのは、迷宮区の最奥で待ち受けているフロアボスの存在だ。
フロアボスとは次の層へと続く唯一の通路を守護しているボスモンスターのことであり、その強さはそこらの雑魚モンスターとは比べ物にならない。
当然、一人や
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