第一章・ドッペルゲンガー壱
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日狩拓海side
深夜の街中を歩くのが俺の日課だ。
特に何をするでもなく行くと行ったらコンビニに寄るなどのことだ。
「あれって、双士?」
明かりもない道を選ぶように双士は、街を歩いている。
「おい!双士!!」
あれ?返事がない?
真夜中で邪魔する音がないから聞こえてるはずなんだけどな。
双士は、俺の声に反応することなく暗闇の街の中へ消えていった。
side out
前園双士side
本日も何もない一日だ。
いつものように学校へ行き、いつものように授業を受け、いつものように友達とくだらない話をして終わるものだと思っていた。
朝、教室に入り自分の席に座るといつものように拓海が来るが今日は少し違った。
「おい!双士!」
「な、なんだよ......なんで怒ってるんだよ、拓海」
「お前、昨日なんで俺を無視したんだよ!」
「昨日?なんのことだよ?」
「とぼけるなって!昨日の深夜、お前街中歩いてただろ」
俺が昨日の深夜、街を歩いてた.......何いってんだ拓海は?
「俺は昨日の深夜ならずっと家にいたぞ」
「嘘だぁ〜、あれは絶対、双士だったって」
詳しく拓海に話を聞くには、昨日の深夜二〜三時くらいにかけて街を散歩してたら俺を見たらしい。
そして俺を追いかけたがいつのまにか見失ったらしい。
「なるほどな。でも、それは俺じゃない」
「でも、あれは確かに双士だったんだけどな........あっ!」
何かを思いつき拓海は、携帯で何かを調べ出す。
「あった!」
そういい、携帯の画面を俺に見せてくる。
そこに表示されていたページは.......
「ドッペルゲンガー?」
【ドッペルゲンガー】
簡単に言ってしまえば、もう一人の自分が現れるという《怪異》だ。
ドッペルゲンガーは、自分にゆかりのある場所などに現れ、自らのドッペルゲンガーを見たものは死期が近いといわれている。
「ってことは、もうすぐ俺が死ぬってことか?バカバカしい」
そういい拓海に携帯を返す。
「まぁ、都市伝説の一つだから.......。でも、一つ気になることがあるんだ」
「何だよ?」
「ほら、このクラスの大文字元(だいもんじ はじめ)ってやつが最近、何者かに刺されて重傷を負ったって先生が言ってただろ。俺さ、少し気になってあいつに聞きにいったんだよ、詳しいことを。........そしたら」
少し躊躇いながら拓海は口を開く。
「元が刺された日にあいつ.......ひとりかくれんぼをしてたらしいんだ」
「ひとりかくれんぼって......」
【ひとりかくれんぼ】
降霊術の一つで自分自身を呪うとい
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