外伝その二〜海鳴市・中編〜
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上の焼きそばをすべて完食した。
シャマル「ラ、ライ君?」
自分の料理が万人受けしないのをなんとなく察しているシャマルは料理を完食したライの方をおずおずと伺う。
咀嚼を終えて、口の中のものを飲み込んだライはシャマルに向き直り笑顔で言った。
ライ「シャマルさん、味はイマイチでしたが気持ちは込もってましたよ。」
笑顔でそう言い切ったライの言葉にシャマルは神託でも聞いたような表情をしていた。
シグナム「なん………だと……」
ヴィータ「ありえねー……」
はやて「あれ、これ夢?」
周りのそんな酷い反応にも気付かない程感動しているシャマル。そんな彼女を放っておいてスバルがその焼きそばを食べようとする。
スバル「そんなに言うほどの物なのかな〜」
スバルはその焼きそばを何気なしに口に運んだ瞬間固まる。
ティアナ「スバル?」
スバルの隣にいたティアナはいきなり動きを止めた相方を不思議に思い、声をかけると同時に肩に手を置いた。すると抵抗なくスバルは倒れこむ。
ティアナ「は?ス、スバル!?ちょっと、大丈夫!?」
それを見ていたなのはとフェイトはライに近づいて尋ねていた。
なのは「ねぇ、ライ君ほんとに大丈夫?」
ライ「味はあれだったけど大丈夫ですよ。」
フェイト「というより、一口食べただけでああなっちゃうものを食べてなんで平気なの?」
スバルの方を見ながらフェイトはそう問いかけた。その質問の答えが気になったのかシグナムやヴィータ達も近くに来ていた。因みに新人フォワードメンバーは今現在スバルの蘇生中である。
ライ「いや、知り合いにもっとすごいものを作る人がいて、それを食べてるうちに慣れちゃった……かな。」
少し虚ろな瞳で悟りきった表情をしているライはそんなことを言った。その姿にはどこか哀愁を漂わせている。
そんなライの姿を見てシグナムは熱くなった目頭を押さえ、ヴィータは同情の視線を向け、そしてなのはとフェイトはいつもより優しい表情になっていた。
美由紀「因みにその人はどんなもの作ってたの?」
自分も料理で人の意識を奪ったことがあったため、なんとなく聞いてみた美由紀にライは乾いた笑いを浮かべながら答えた。
ライ「美由紀さん。世の中には知らなくてもいいことがあると思うんだ。」
美由紀「そ、そうなんだ。」
ライの表情がどこか危なかったのでこの話題はすぐに打ち切られた。
余談だが、後日ライに食べてもらうためにシャマルが料理に励むことになるが、それを知った機動六課のメンバーがライの身を守るために奮闘することになる。
そんなどんちゃん騒ぎ(?)が終わって間もなく、はやてがあることを言い出した。
はやて
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