暁 〜小説投稿サイト〜
リリカルなのは〜優しき狂王〜
外伝その二〜海鳴市・中編〜
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喫茶店・翠屋


 ライが着替え終わり、ライトニング分隊のメンバーも合流すると移動することになった。
 別れ際、挨拶をしている時に士郎はライに頼み事を切り出した。

士郎「ライ君、君は任務には参加しないから夜も暇かい?」

ライ「……そうですね。今のところ予定はないです。」

士郎「なら、夕食が終わった後にうちの道場で美由紀と一度試合いをして貰えないかい?」

ライ「はい?」

士郎「君が立ち居振る舞いから僕たちが武道経験者であることを察したように、僕も君が只者ではないと察したんだよ。」

 サラリと言ってのけるがそれを簡単に言ってのける彼も只者ではない。そのことを自覚しているのなら、彼はかなりの狸だ。

ライ「……買いかぶりすぎですよ。僕じゃ貴方には勝てません。」

士郎「おや、僕じゃなく美由紀になら勝てるということかい?」

ライ「………」

 その切り返しを考えていなかったのか、ライは言葉に詰まった。

士郎「ハハハ、君は正直者だな。」

 そう言われて少し、不貞腐れた様にライは士郎をジト目で睨んだ。

ライ「からかってます?」

士郎「へぇ、新しい家族のことをもう理解してくれたか。家族として嬉しいかぎりだよ。」

 どこまでもとぼけた態度をとる士郎に呆れたのか、それとも根負けしたのかライは了承の意を伝えた。



転送ポート付近・コテージ


 ここ海鳴市に訪れる時に使った転送ポートのすぐ近くには、大きめのコテージがあった。そこはなのはやフェイト、はやての元同級生であり親友のアリサ・バニングスが所有する別荘に近いものであった。今回の任務ではそこを拠点として使用することになっていた。
 スターズ、ライトニングの両分隊とライは夕食を食べるためにそこに一度戻っていた。

はやて「ああ、みんなおかえり〜」

 間延びしたそんな声が聞こえた方に視線を向ける。そこにははやてとこの別荘の持ち主のアリサ、そしてアリサと同じくなのは達の元同級生の月村すずかがそこにいた。

すずか「なのはちゃん、フェイトちゃん久しぶり!」

なのは「すずかちゃん、久しぶり!」

フェイト「スズカ、元気にしてた?」

 そんな会話の後に再び自己紹介を一通り行い、そして晩御飯を食べることになった。晩御飯の用意ははやて達がしていたらしく、バーベキューなどの用意が既に出来ていた。
 そろそろ食べ始めるかという頃合に新しく3人が合流した。1人は先ほど別れたばかりの美由紀、そして残りの2人は六課の後見人の1人であるクロノ・ハラオウンの妻であるエイミィ・ハラオウンとフェイトの使い魔であるアルフという少女である。彼女たちとも挨拶を交わすと今度こそ食事が開始した。
 食事はどれも美
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