11*ゆっくりさせてください
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出まかせで名誉顧問は姫の気まぐれなんだけどねぇ〜
「う〜ん、自分もよくわかんね。」
実際真面目に自分がわからん。
自分の回答の後、変な沈黙が訪れたので空気を変えようとノアちゃんが
「そ、そうだ。お土産の干しポリャの実食べましょう!」
ポリャの実ってなんだろ。
そう思っていると、彼女は持ってきた袋から15個程の、葡萄色の干し柿みたいなのを取り出した。
「モムモム……あ、おいしい。」
味はキウイにそっくりだ。
「やっぱりあの地方のお土産と言ったら干しポリャの実だよね、お姉ちゃん。」
「ん、毎回買ってきてくれて、ありがとね。」
そう言いながら妹の頭をなでなでする姉。
仲がよさ気で良きかな良きかな。
それから和やかになった自分達は、ポリャの実を食べながらお話をしていたのだが…
バンッ!
「よっすフィー、あいつ何者だった?つかいるし。」
ドアを蹴り開け、バリス乱入。
「お、干しポリャじゃん、俺も俺も。」
厚かましいなオイ。
「……そーいやさ、フィーさん。この直情型炎上馬鹿はだれ?」
変な二つ名は言っていたが、本名はしらんのだ。
その二つ名も覚えてないが。
「なぁ、直情型炎上馬鹿ってのはないだろ……いくら俺でも傷つくぞ。」
しらん。
「……ナルミさん、一応この方は王子なのでそのような口のききかたはどうかと……」
ふーん、王子ねぇ。
王子……おう…じって、まて。
「マジで?」
「は?」
「いや、本当に?」
「はい、我が国の第二王子バリス・ポポ・トゥインバル様です。真に残念ながら。」
たしかに、あの馬鹿エリザ姫とは似た傍若無人さ加減だが……
「…残念ってなによ残念って。お前らひどすぎるぞ。」
「いつもいつも近衛隊や一般兵士達を“稽古”して毎回ボロボロにしてる愚か者は何処の誰でしたっけ?」
「む、むぅ……でも!俺はこいつに負けそうになったぞ!あいつらが弱すぎなんだよ!」
うん、絶対あいつの兄貴だ。
間違い無い。
そして自分とノアちゃんは蚊帳の外らしいので、彼らを見ながら干しポリャの実をモシャモシャ食べている。
しかし、そんな自分の平穏をぶっ壊す発言を、フィーさんが言いなすった。
「彼は人間でサムライで勇者で覇王なんですよ!?勝てる訳無いじゃないですか。」
マテ。
ここでそのカミングアウトすると…
「は!?それ本当か!?」
うわ、大物釣れちゃった。
めんどくさい事になりそーだ
「おい!お前!えーっと…名前は…」
「鳴海だ。長谷川鳴海。鳴海のほうが名前だ。」
「そうかナルミ!それは本当か!」
……違うって言いたい、つかこ
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