第二十二話「イッセー、強化計画!」
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ことか?」
「そういうこと」
魔術に関してはからっきしだからな、ここはレイの言うことを素直に聞いておかないと。
「イッセーに魔力運用や強化の魔術についての理論を説いても理解できないだろうから、実際にやってみて身体で覚えようか。じゃあ、まずは倍加で魔力だけ増加させてみて。回数は十回ね」
「おう!」
『Boost!』
ブーステッド・ギアを出現させ力の増幅を始める。レイとの修行で大雑把ではあるが、倍加したいものを選別できるようになったんだ。これは俺にとってはかなりの進歩だ。
『Boost!』
よし、十回目の倍加だ。いくぜ!
『Explosion!』
俺の中で魔力が増幅するのが感覚として分かる。なんというか、熱いものが身体の底から少しだけ湧き上がるような感じだ。
「ん、ちゃんと倍加が出来たようだね。自分の魔力を感じることは出来るよね?」
「おう、このグツグツっとした奴だろ?」
「人それぞれだから感じ方は違うけど、恐らくそれだね。じゃあ、今度はそれを体の中で循環させてみて。爪先から頭のてっぺんまで、満遍なく魔力を循環させるんだ」
循環? ……むむっ、難しいな。
魔力を感じることは出来るんだが、それを上手く動かすことが出来ない。放出することは出来るのになー。
「大切なのはイメージだよ。血管に流れる血のようなイメージがいいかもしれないね」
あー、確かに血液は漸進に巡るからな。血管……血管……血液……。
「おー、今度はちゃんとできたみたいだねぇ。まだ少し甘いところはあるけど、それはやりながら修正していこうか。じゃあ、今度は魔力を循環させたままで一日過ごしてみてね」
「一日!?」
「うん。そうすれば明日にはかなり魔力運用が上達しているはずだから、取りあえずやってみよー!」
おー! っと手を上空に突き出すレイに愕然とした。
い、一日か……。だけど、そのくらいしないと強くなれないならやるしかねぇか!
俺もレイと一緒に「おー!」と腕を突き上げた。
† † †
あれから四カ月が経過した。レイと修業を開始して七カ月だ。
魔力運用はなんとか一日途切れさせずに体内で循環させることに成功。翌日、身体強化の魔術を教えてもらったのだが、この魔力運用こそが強化の魔術なのだと。
確かに循環させながら運動をすると、今までより身体能力が向上されているのが肌で感じ取ることができた。それからはひたすら魔力運用の練
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