開幕
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
加する、起源弾を除けば切嗣の持つ最大威力の武装だ。直撃すればISのエネルギーを総て持っていく。だが、
(避けたか……)
苦々しそうに、舌打ちをする。
被弾直前に回避したシュヴァルツェア・レーゲンを掠めた弾丸は機体のエネルギーを半分程削るだけに終わった。
「貴様っ!」
そして仕留められなかったのは致命的だ。
「瞬時加速!」
ラウラは瞬間的に距離を詰めながらレールガンを、収納し、代わりに連射性のあるサブマシンガンを物質化した。
切嗣の顔が驚愕に染まる。それは本来シュヴァルツェア・レーゲンには無い装備だ。ワイヤーブレードが切嗣の周囲に振るわれ、檻が完成する。
「くらえ……」
そして、マシンガンの雨が降り注いだ。しかし、その程度で切嗣が止まる訳がない。
「瞬時加速っ」
一瞬の間、物理法則に抗うかの如くその場から消える。ワイヤーブレードの檻も完成する前に脱け出せば、意味を為さない。結果、切嗣は総ての弾を回避し、
そして先回りしたラウラと対峙する事になった。
「バカな……!」
思わず、口から悲鳴が漏れる。
(衛宮切嗣、貴様の行動パターンは大方予想済みだ)
手首から出したプラズマブレードを切嗣に叩き付ける。
が、それより一瞬速く切嗣の行動が再度完了する。
「瞬時加速!」
今一度、彼の体が条理を越え後ろに流れる。
結果、プラズマブレードは彼の足を掠める程度に終わった。しかし、ラウラは勝ち誇ったような顔でシルバームーンを観察していた。
「やはりな……貴様のIS、シルバームーンの欠陥は確認した」
「……」
小休止かのように、ラウラの声がアリーナに響き渡る。自身のエネルギーが半分を下回っている状況とは思えない余裕が彼女から見えた。
あり得ない。
余裕とは、自分が他者より有利である場合に生まれる。
何故、彼女に余裕が生まれる?しかし、その理由はシルバームーンの残量エネルギーが語っていた。
そこには、既にエネルギーが1/10をきり、方膝をつく切嗣の姿があった。
――――――――――――
シルバームーン、その形故に小回り等には向く反面、防御に関して言えばどうしようもなく脆かった。プラズマブレードが掠めるだけで、ほぼ敗北が確定する様なシールドエネルギーが消費され、直撃すれば、間違いなく撃墜する。だから切嗣はマシンガンを掃射された時、切札である瞬時加速を使ってまで回避しようとした。しかし、結果としてただの延命治療に終わり、ダメージのフィードバックに苦しむ事になった。苦悶の表情が切嗣をおおう。
「さて、そろそろ終わらせるか」
そんな表情を堪能したのか、そう告げると、ラウラは切嗣に高速接近した。レールガンでは避けられる可能性がある。元が陸戦用の近接型ISであるため、確実な止めを刺すならプラズマブレードがいい。この期に及んでラウラは
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ