暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epic1-Bたとえ再び君たちに逢えるのだとしても〜Wheel of FortunE〜
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思う反面、「翠屋・・・」あの店の味を思い出し、「行こう」足を向ける。記憶を辿って、そう時間を掛けずに辿り着いた喫茶店、翠屋。店内に入るのを少し躊躇ったが、意を決し入る。
「「いらっしゃいませ〜!」」
またも泣きそうになった。懐かしい声。なのはの父・士郎さんと、母・桃子さんだ。この翠屋の空気と香り。あまり訪れることはなかったが、2人の優しい笑みは思い出せる。
「あらあら、可愛らしいお客さま♪」
「いらっしゃい、お嬢さん。こちらの席へどうぞ」
とりあえず席に案内してもらい、席についたところで「すいません、男なんです」とやんわり訂正しておく。士郎さんと桃子さんは最初は何を言われたのか判らないと言った風にポカンとし、「男なんです」ともう一度言うと、「ごめんなさい」と本当に申し訳なさそうに謝った。
とりあえず「よく言われまし、慣れてますので」と笑みを作る。すると2人は私の顔を見て笑顔になった。それからキノコとベーコンの入ったスパゲッティを注文する。
「どうぞ。それと、コレも」
士郎さんがスパゲッティだけでなくイチゴの乗ったショートケーキ、それにティーカップとミルクと砂糖の瓶をテーブルに置いた。頼んでいなかったため「これは・・・?」と尋ねると、「嫌いだったかな?」って若干困り顔になった。
「いえ。甘いものもコーヒーも好きですが。注文してない物ですから」
「それはさっきのお詫びなの。ごめんなさいね」
桃子さんがもう一度、私の性別を間違えたことに対する謝罪をした。だからこっちも気にしないでほしいという旨を伝えた。そう、この外見が悪いのだ。でも最後に桃子さんは「はぁ。抱きしめたいほどに可愛い?」私の心に一発お見舞いしてきた。私は士郎さんと一緒に苦笑い。それじゃあ早速「いただきますっ」とても美味しいスパゲッティをご馳走になった。
時間が昼時になり、客の出入りが激しくなってきたためにケーキを急いで食べる。勿体ないの一言しかない。今度はゆっくり食べたいものだ。支払いとなり、やはりケーキとコーヒー分の料金が含まれなかったため、「ご馳走になりました」と奢ってもらったことに礼を言うと、「また来てね」と笑顔で見送ってくれた2人に頷きながら翠屋を後にする。
「はぁ、美味しかったな〜・・・」
次は住について考えないとな。野宿上等なため、適当な公園に泊まってもいい。本拠地は可能な限り海鳴市内の方が好い。落下したジュエルシードの大半は市内が多かったはずだから。いっそどこかの公園の木の上で寝泊まりするか。
ベンチの上では補導されるかもしれないが、さすがに木の上で寝ているなんて警官も夢にも思わないだろう。候補に挙がったのは臨海公園だが、早朝は犬の散歩やジョギングをする人が多いために没。公園と言うのがそもそも間違いか。とりあえ
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