暁 〜小説投稿サイト〜
神葬世界×ゴスペル・デイ
第一物語・後半-日来独立編-
第二十五章 目指す場所へ《1》
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衝突したのだろう、揺れが起き慣れない感覚を覚えながらも走り続けた。
 足の早い獣人と半獣人は先に行き、その後ろから皆が付いていく形だ。
 社交院の四人は指揮のため別れることになり、今は高等部三年一組だけが集まっている。
 風を切り、外側へと通じる道を走り外の景色が目に入る。
「見る限り縦型車輪陣を組んでますわね。左右ワイバーン級六艦にドラゴン級一艦。残り一艦のドラゴン級は上空で不規則に砲撃を放ってますわね」
「“日来”が言っていた存在不明のものは戦闘艦だろう。だがステスル航行のため戦闘艦の階級が分からんな」
 先に付いた二人が遅れて付いた仲間に、自分達が今確認出来たことを伝える。
 息を上げながら、外装甲に手を付いて自身の目でセーランは状況を確認する。
「左右舷の艦が被害を受けてるな。ただで行かせてくれる程黄森は優しくないか」
「すまないが“日来”、今の状況を聞かせてくれ」
『了解致しました』
 飛豊は叫び、宙に浮く映画面|《モニター》から“日来”の声が聞こえたが、状況を知らせる前に砲撃によりその映画面が破壊された。
 だが即座に通常サイズの新たな映画面が飛豊の前に表示され、表情一つ変えず“日来”は現状を伝える。
『黄森は左右舷に縦型車輪陣を展開中、そのため左右舷に被害が集中しています。未確認物体は戦闘艦の確率大、階級は砲撃と次の砲撃開始との距離感から予測するにドラゴン級辺りと判断出来ます。
 相手は特に日来を沈める気は無いようだと判断でき、時間稼ぎではないかと判断出来ます。ですが、幾ら時間稼ぎといえどもこのまま防御だけに徹しては宇天の長救出に何かしらの影響を与えると判断出来ます』
 長々と続いた“日来”の言葉が一旦途切れ、変わりに白髪の男性型機械人形が映る映画面が隣に現れた。
 機械人形だがその容姿は美しいもので、何処かの貴公子を思わせるものだ。
『会話中失礼致します。初めまして、私は右舷前方船・暁の統括機械人形“暁”です。追加情報を得たので報告致します』
 一拍置いて、
『どうやら未確認物体は二つあるようで左右に一つずつあるもよう。ステルスを用いり一回の砲撃が雨のような特徴があるため、黄森の黒き鉄鋼艦と呼ばれているドラゴン級中型戦闘艦・黒明だと判断出来ます』
『私の映画面位置を捉え、学勢にも情報を伝えるとは関心に値します。新たな情報が入り次第また宜しくお願い致します』
『了解致しました。では、失礼致します』
 一礼し、“暁”が映っていた映画面が消えた。
 加速機の音が響き、砲撃の音が鳴るなかで日来が速度に乗り動きを速めた。
 それに釣られるように黄森の戦闘艦も速度を上げ、獲物を逃がさないように砲撃を続ける。
 だったらとレヴァーシンクは口を開き、
「それじゃあ“日来”、全力で航行してくれ」
「黄森の戦
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