第一物語・後半-日来独立編-
第二十五章 目指す場所へ《1》
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界の状況を』
笑みを持っていた顔が真剣なものへの変わる。
そんな彼を見て、皆は今後の行動の重さを知る。
『支配を意識した結果が今だ。国と国は手をまともに取り合おうとはしないで創生区域の崩壊進行を解決しやしない。
だから変えてやろうぜ俺達が、面倒なこの世界を』
無意識に頷く者、彼の意志を受け取る者、皆それぞれだ。
だが皆は一つのことを意識している。
この世界を、少しはマシな世界にするために。
意志が違い、考えが違くともこれだけは皆同じだ。
『日来救うのはその第一歩だ。そして第二歩目は宇天の長を救うこと。
あ? 順序的には宇天の長を救う方が先?
お前ら細か過ぎ、どうでもいいよそんなの。たく、分かりました。
宇天の長救う方が早くなるなるのでお間違え無く。まあ、たぶん辰ノ大花には日来と同じく黄森の奴らがいると思う。さすがに俺達学勢や社交院だけじゃこの巨大な日来は守り切れない。だからお前達も頑張ってくれよ』
一息置き、
『行こうか日来を救いに、そしてついでに世界も救いに行こうぜ』
お、と住民は叫ぶ。
士気は途切れず皆保っているようだ。
セーランはよし、と意気込んで、
『辰ノ大花へ向かって、行くぜ俺達!』
そのとき、突如西側から砲撃が放たれた。
強力なものではないが速度が早く、間一髪のところで防御壁により弾道を上空へと変えた。
今度は日来全土から、異常事態を伝える警報が高らかに鳴り響く。
『十時の方向、砲撃を確認。敵はステルスを用いているため位置不明。皆様安全な場所へ避難して下さい』
“日来”が状況を伝えているなかでも、群れで来る砲撃は止まない。
その砲撃が開始の合図となり、動いていなかった戦闘艦が一気に動き出した。
砲撃の雨が、上から横から日来に向かって放たれた。
●
黄森のドラゴン級戦闘艦の一艦、よし、と腕を握る隊隊長がいた。
彼だけではない、他の者達も何かを待っていたような喜びに近い声を出す。
「やりましたね」
「ああ、どうやら間に合ったようだな。我が黄森の黒き鉄鋼艦、ドラゴン級中型戦闘艦・黒明。ステルス航行出来るこの艦をどのように沈める気だ、日来」
黄森の戦闘艦は左右に別れ、戦艦攻略作戦に用いる縦型車輪陣を展開する。
日来の巨大さうえ、車輪をイメージした円よりもその円を押し潰したような平らな円の形をしている。
黄森全艦は砲口から砲撃を、速度に乗れていない日来に向かって放つ。
日来は防御壁で自身を守ってはいるが、今まで以上の砲撃の数で圧倒してくる。防ぎ切れなかった砲撃が装甲に衝突し、当たり所の悪かった所が黒煙を上げる。
●
突如の事態にさすがの覇王会でも対処が出来ず、事態の確認のため左の外側へと走る。
走るなか船へ砲撃が
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