ファントム・バレット編
ファストバレット
銃の世界
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ラム》というフィールド属性をもつこのエリアでは《アンチクリミナルコード》が無効化される。常在戦場の気風のタイトルを盛り上げるためか、GGOには時おり街中にこういったエリアが存在する。
「おにーさん方。俺、今急いでんだけど?」
「奇遇だな。俺達もおいしい獲物を狩るのに忙しい」
悲しいかな。俺の外見は割りと目立つのでこうゆうことはままあるのだ。
ちなみに説明すると、服装は例のごとく紅いマント。細身の体躯に光を反射しないほど黒い髪。目も黒だが、中々鋭利な顔立ちをしているせいか、男性プレイヤー(これがほとんどを占めるわけだが)にかなり目の敵にされる。
「やれ」
リーダーとおぼしき人物が短く命令すると、最も高い位置にいたライフルを持ったプレイヤー4人が一斉に発砲する。
「メンドくさ……」
あまりいいとは言えない照準精度の弾を《弾道予測線》の合間を縫ってかわすと、腰からマットシルバーの自動拳銃を抜くと正面から撃ってきたプレイヤーの額を撃ち抜く。
距離は30m。拳銃の交戦距離としては少し遠い方でヘッドショットを決めるには難しい距離だが、レイは素早くしかも片手でそれをやってのけた。
だが拳銃の場合、この世界で額を撃ち抜かれた程度では大ダメージは負うものの、一撃で死ぬことはまずない。
俺の愛銃である《コルト・ダブルイーグル》は大口径の.45ACP弾を発射する大型拳銃だが、それも例外ではない。――普通ならば……
―ドォン!!
拳銃大砲の異名を持つ《デザートイーグル》もかくやの轟音をたてて打ち出された弾丸はプレイヤーの頭部をポリゴンに変えると、後ろの建物(スラムのため、破壊可能)の上部にヒビを入れた。
無論、本来ならば世界最強の自動拳銃こと《デザートイーグル》でもこんな芸当は不可能だ。
これが、謎の武器商人《ハンニャ》の仕事だ。
「な……に……?」
リーダープレイヤーは唖然として俺をまじまじと見る。
「まさか……、そのマント……アホみたいな威力の拳銃に回避技術……。《弾道の支配者》!?」
そのリーダーの言葉にその場の全員がざわつく。それを再び沈黙に変えたのは一発の銃声と、リーダーの消滅だった。
「ご名答。さて……」
白煙をあげる銃口で次なる獲物をターゲットしながら芝居気たっぷりに告げる。
「獲物は俺か? それとも……お前らか?」
___________________________________
「……………」
ふむ……。これでも急いだのだかな……。キリトらしき人影はどこにも無かった。あの場は2分程で片付け、その後は全速力で向かったのだが……。
「迷子
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