暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
無印編 破壊者、魔法と出会う
4話:舞い上がる吸血鬼と意外な出会い
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聞かせてね」
「お、みんなも解散か?」
そうこう考えていると、アリサが荷物を持ち立ち上がった。すずかも自分の荷物を持ち、立ち上がる。するとそこに、他の人達を見送った士郎さんがやってきた。
「あ、お父さん!」
「今日はお誘いいただきまして、ありがとうございました!」
「試合、かっこ良かったです!」
「あぁ、すずかちゃんもアリサちゃんも、ありがとな応援してくれて。帰るなら、送っていこうか?」
「いえ、迎えにきてもらいますので」
「同じくです!」
「そっか…」
なんかこの会話聞くと、すずかとアリサがお嬢さんってことを思い出せるんだよな〜。
「なのはと士は、どうするんだ?」
「う〜ん…お家に帰って、のんびりする」
「俺は少し町をぶらりと歩いて、それから戻ります」
「そっか。父さんは家でひとっぷろ浴びて、それからお仕事再開だ。一緒に帰るか、なのは」
「うん!」
「士君は遅くならないようにな」
「はい」
「あれ…だな……」
[どうしますマスター?奪い取りますか?]
「そんなことしてみろ。犯罪者扱いされかねないだろ」
俺はゆっくりと歩道を歩く二人を後を尾行している。あの男の子がジュエルシードの一個を持っているのは間違いない。となると、どうやって奪うかってことだが。
[それを言うなら、この尾行も犯罪扱いされかねませんよ]
「…………」
トリスの言葉を俺は無視し、そのまま尾行を続ける。
すると二人が交差点にさしかかり、赤信号の為歩みを止める。
「しっかし…あれをどうするつもりなのかね、あの子は」
[あの二人いい感じですから…プレゼントにでも使うのではありませんか?]
「それはねぇだろ…。いや、可能性としてはあるのか…」
そして、二人は何か話し始める。すると、男の子が鞄の外ポケットに手を突っ込み、何かを取り出す。それは青い、菱形の石だった。
「っ!ジュエルシード!まさかほんとにプレゼントにするとかじゃ…!」
[マスター!]
「わかってる!」
俺は急いでビルの陰から出て、二人の元に向かう。だが相手の女の子は、既にジュエルシードに触れようと手を伸ばしていた。
(くっ、間に合わない!)
だが………
バチィ、バァアン!
「うわぁ!?」
「きゃっ!」
不意に響く雷鳴と共に、二人の足下に火花が散る。そして男の子の手にあったジュエルシードが宙に舞う。俺は驚いて足を止め、急いで宙に舞うジュエルシードを目で追う。そして落下してくるジュエルシードをキャッチする。
ジュエルシードに何もないことを確認すると、二人の向かいの歩道を見る。
そこには、黒い体に胸部から頭部にかけ、同じ顔がヒトデのように並んでい
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