暁 〜小説投稿サイト〜
真・恋姫†無双 劉ヨウ伝
第117話 州牧制復活
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
下のもとに急がないといけないのですが、早く解放してくれないでしょうか。
 「ところで車騎将軍は本日は何用なのですか? 車騎将軍であるあなたが宮中に居るのはおかしくはありませんが、普段宮中でなく地方に滞在されているので気になり失礼と思いましたが呼び止めさせてもらいました」
 「皇帝陛下に呼ばれまして、これから向う途上でした」
 「奇遇ですね。私も皇帝陛下に呼ばれて向う途中でした。ご一緒に向いませんか?」
 劉虞も皇帝陛下に呼ばれていると彼女から聞き、一週間前のことがあるので嫌な予感がしました。
 「畏まりました」
 「では、ご一緒に」
 劉虞と肩を並べて歩いていると、彼女の歩みの遅さに苛立ちを覚えました。
 亀のようにのんびりと歩くので、戦場で迅速な行動が常だった私にはストレスを感じます。



 「車騎将軍は皇帝陛下のご用に検討がついておいですか?」
 「宗正、皇帝陛下の深慮を家臣である私が推測するなどもっての他でございます」
 私は劉虞の質問を軽く交わしました。
 「ふふ。車騎将軍は真面目で居られるのですね。今回の呼び出しは太常の画策と聞いています」
 劉虞は私は微笑ましいように笑みを浮かべ上機嫌な様子で以外な人物の名前を出しました。
 現在、太常の地位に居るのは劉焉、彼は後の益州牧であり劉璋の父ですがこの世界では女だから母でしょうか。
 劉璋は存在するかはさておき何で劉焉なんでしょう。
 彼に関係することといえば「州牧制」です。
 もしや、私は州牧の任官で呼ばれたのでしょうか?
 「太常が画策とは?」
 「詳細は分かりませんが太常は皇帝陛下の周囲を忙しくしておいででした」
 劉虞は口元を扇で隠し、意味深な薄い笑みを浮かべていました。
 冀州も幽州も私の影響下に入っていますが未だに土地が荒れている上に匪賊が多いことが悩みの種です。
 地道にやっていくしか手がないのでしょうが、朝廷の権威が弱まっているのは確かです。
 州牧制はその状態を打破するために復活させた制度ですが逆効果な結果になりました。
 州内の行政と軍事を完全に掌握する州牧は大き過ぎる力になり朝廷に弓を引くことすら可能にします。
 高祖が封地を行なう際に郡国を上限にし王には劉氏以外は認めなかったのも反乱の危険性を詰むためです。
 州牧制は皇帝陛下にとって博打に近いものでしたが結果は言うまでもないでしょう。
 今日の呼び出しが州牧制の任官なのかはわかりませんが期待してしまいます。
 私は劉協の件でブルーな気分でしたが州牧へ任官されるかもと気持ちが高ぶりました。
 「車騎将軍、何か嬉しいことがありましたの」
 劉虞は私の様子を訝しむように私の表情を窺ってきました。
 「皇帝陛下のもとに参りますのに不謹慎ですが、皇帝陛下の御用がおわり次
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ