SAO編
episode7 笑顔と希望2
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低下」などは、決してない。
それを見てエギルは、まあここ数日の俺よりも今の俺の方がマシ、という判断を下したようだった。その首が竦められ、見事なバリトンで「まったく、やれやれだ」とつぶやく。まったく、こいつは本当にいいやつだ。
「助かるぜ、ああ、そういえば、っと…」
もう一つを忘れていた。
こいつは正真正銘のレアアイテムだが、まあ、いいだろう。
物分かりのいい友人に、プレゼントをやるつもりでトレードウインドウを開く。
現れるのはダンジョンのモンスタードロップ品の数々と……一つの指輪アイテム。
「今回の戦利品達だ。すげえクエストアイテムもあるから、今回はしっかり見といてくれよ」
「……ったく、どれどれ……ってオイ、なんだこりゃ!!!」
途端、店主の絶叫が響いた。
まあ、その気持ちは分からなくもない。そして、この顔を見たかったと言っても過言ではない。うん、なかなかに爽快、満足だ。
「《リヴァイブ・リング》。指輪アイテム。効果は、『死亡時に五十%の確率でHP五十%で自動蘇生する』。全く、レアだが、使い勝手は悪いことこの上ねえよな」
「……まあ、確かにな。試しに死んでみる訳にもいかんしな」
俺に帰ってきた、《ブラッド・ティア》は、そのデザインだけでなく名前と効果も変わっていたのだ。確かに貴重品だが、正直どう値段をつけるもんか俺も悩んだのだ。まあ、確実なのは俺なんかが持っているよりもっとふさわしい奴がいる、ってことか。
先程までの超シリアスから一転、二人で値段と使い道についてあーでもないこーでもないと言いあう。気のせいか、その時のエギルはいつもより饒舌だった。
だからだろう。そして店のドアが空いた際、そのテンションのまま、「お前誰だよ!?」と言いたくなるハイテンションで「らっしゃい!!!」と言い。
「…っ!!?」
……その状態のまま、ピシッと固まった。
「はぁ?…ぃ!?」
不審に思って振り向いた俺も、同時に固まった。
「随分今日は機嫌がいいようだね、エギル君。お邪魔するよ。シド君も、ちょうど良かった」
「……おいおい、エギル。お前の店はこんな大物まで来んのかよ」
現れた、紅いローブ姿の男…ヒースクリフを見て。
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