希望皇
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「なんで遊矢だけが退学なのよ!!」
「ツァン、お願いだから傍で大声を出さないでくれ。傷に響く」
「あ、ごめんなさい」
闇の決闘をした翌日、保健室で治療を受けそのまま一晩を過ごしたオレは倫理委員会を名乗る女達に連行された。鮎川先生からは安静にする様にと言われているので車いすを借りて押してもらってきたのだが。連行された先では倫理委員会の偉い人と鮫島校長先生、それと主任のクロノス教授がモニターに移っている部屋で何でもオレが立ち入り禁止の旧寮に忍び込んで中を荒らした事になっており、証拠も何も無いにも関わらず倫理委員会から退学を言い渡された。鮫島校長とクロノス教授はオレを庇ってくれたのだが倫理委員会は無理矢理にでもオレを退学にしたいようだ。まあ、自分たちの失態を隠す為に必死なのがよく分かった。だが、オレもこの学園に来た目的を果たすまでは此所を離れるつもりは無い。そこで校長先生がここはデュエルアカデミアであり全てはデュエルで決めるべきだと言うデュエル万能論を持ち出してきた。オレとしてはデメリットは無いのでこれを承諾、倫理委員会もこれを承諾した事で1週間後に制裁デュエルが行なわれる事になった。しかし、ここで倫理委員会が再び無茶を言い出した。
こちらとしては制裁デュエルを行なわずに退学にしても良かったが退いたんだからルールはこちらで決めさせろと。
鮫島校長とクロノス教授はオレならなんとか出来るだろうとそれを承諾するも、向こう側からのルールを見て顔を真っ赤にして怒りだした。オレも内容を見せて貰うと怒りが込み上げてきた。ルールはTFルールのタッグ戦という条件だ。勝った場合は無罪放免、負けた場合はパートナーも退学。これを全校生徒に知らせた上で行なうということだ。しかも、これを見ると同時に校内放送で内容が流される。これでオレのパートナーを潰すつもりなのだろう。手の込んだ嫌がらせだな。
鮫島校長とクロノス教授に謝られながら頭の中でパートナーをどうするか悩んでいると保健室にツァンが飛び込んできて冒頭の一言だ。
「私がアンタのパートナーになる。文句は言わせないわよ」
「えぇ〜」
「何が不満なのよ。皆あっちこっちで噂してて、何人かはこれで清々するなんて言ってるのよ。しかも負けたら退学。そんな状況でパートナーが見つかるって言うの」
「いや、ツァンがパートナーになるのは嬉しいけど、そんな簡単に決めていいのか?負ければ巻き添えで退学だぞ」
「私は負けるつもりは無いし、アンタが負けるわけないでしょ。それに持ってるんでしょ、六武衆の新しい力」
「……バレてるか。分かったよ。パートナーの件、よろしく頼む」
「それで良いのよ。それにしても、それでデュエルが出来るの?」
まあ全身包帯だらけでベッドに寝ているからな。実際の所大事を取
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