第2話 敗北
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
の背中に直接接続されていた。
「君に戦闘能力があるとは思わなかった。
君を無力化したほうが、お互いにとってよかったのだが……」
「ふざけるな、偽物。
これで、君がロボだと思うだろうね」
牧石は少年の背中を指摘する。
「僕をロボと言うな!」
少年は、背中にある推進ユニットから、赤い光を大きく噴出させながら突入してくる。
「!」
牧石は、すばやく少年の軌道を予測すると腕を構え、カウンターがねらえるようにしていた。
少年は牧石に接近する直前で、推進ユニットを制止させ、牧石の予測をはずそうとするとともに、右足を振りあげ、牧石の胴をなぎ払うように繰り出す。
牧石は、攻撃に備えていた拳を素早く下げて防御に回る。
牧石にとって、相手のこの攻撃は予測されていた内容の一つだ。
単純に腕でだけで、蹴りの衝撃を緩和する事ができないことから、相手の攻撃にあわせて後ろに動くことも忘れない。
だが、打撃の威力を弱めるため故意に後ろに動いたことで、牧石はわずかに体勢を崩す。
そして、攻撃を回避された少年の追撃は終わらなかった。
少年は、いつの間にか右手を取り外すと、そこから光を凝縮していた。
「レーザーだと……」
牧石は、少年が光を収束させ自分に向けられたことを認識した直後に意識を失った。
少年は、意識の失った少年に対してつぶやく。
「僕は、ロボなんかじゃない。
僕は、アンドロイドだ・・・・・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
超能力開発センター北川副所長室。
天野が研究所に到着して、最初に訪れた部屋であった。
所長を研究計画の面からサポートする役割を担う北川は、人的資材の確保や計画の統括責任者であった。
その副所長室は、3人の秘書が副所長のスケジュール、人事関係の連絡調整、研究計画の連絡調整の役割を果たすため、室内の机の上で作業を行っている。
また、小規模な会議室も併設されており、簡単な研究発表や、緊急時の対策本部の役割を担うことも出来る。
所長になんらかの事態が発生した場合に、スーパーコンピューター「エキドナ」を解放し使用することも出来る。
北川は、別用のため所内にいることを、秘書から告げられた天野は、応接用のソファーに身をゆだねて、思考の海を漂っていた。
天野は、自分の考えた研究プランを直接所長に提示することを考えたが、北川副所長から面会を求められたことから、考えを変えた。
北川にプランを提出し、受け入れてもらうことにした。
北川は、研究に必要な資源管理の最高責任者である。
所長から、直接的な命令がない限り、北川は自由に研究計画を指揮出来る。
所長に直訴するよりは簡単だと考えながら、天野は北川
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ