第2話 敗北
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の宿題を手伝ったかもしれないが、それだけで牧石と断定できるのか?
それに真惟ちゃんは、僕のことをちゃんと牧石と認識したぞ」
「そうか、偽物よ」
目黒は、肩を震わせながら牧石を睨みつける。
「貴様は、目の前の牧石だけでなく、俺の大切な妹に手を出したのだな。
許さない」
目黒はたちあがり、牧石に近づく。
「め、目黒、待ってくれ。
僕や君の妹の為に怒ってくれたことに感謝する。
ただし、これは目の前の牧石との本質的な問題だ。
頼むから、僕の前で暴力を振るわないでもらいたい」
「そうか、そうだな」
目黒は、怒りを抑えきれないまま、それでも再び椅子にすわった。
「さて僕も君も、両方とも自分の事を本物だと思っている。
どうすればいいのかな?
ふたりとも、本物というオチや二人とも偽物で3人目が登場するという展開はないだろうから、どちらかが偽物でもう一人が本物ということになるね」
「そうだな。
牧石啓也は、僕一人で十分だ。
偽物という名称もおもしろくない」
牧石は少しだけ考えると、
「君には、メカ牧石……」
牧石は目の前の少年に名前を付けようとして、
「メカって、言うな!」
少年に吹き飛ばされた。
牧石は、全開になっていた窓から仰向きになって外に飛び出す。
牧石は、少年から繰り出された右の拳が回避できないと認識した時点で、衝撃を回避するために背後の窓に向かって自らを飛ばす。
教室が2階であること、地面が、夏休みの間に整備が施されなかったために延び放題となっていた芝生であった点も考慮にいれていた。
「超魔召喚をしていなければ、やられていたよ」
牧石は起き上がると、ズボンについた草を追い払う。
牧石は、夏休みのあいだ、サイランドで「超能力者が魔法世界に召喚されたようです」略して「超魔召喚」をクリアした。
それは、超能力の修行のためだけに行ったものではない。
「とある魔術の禁書目録」の原作で発生した事件に巻き込まれても対応できるようにするためだった。
直接的な戦闘能力を得るために、「仮面の男」というキャラクターを選択し、ゲームの世界で戦闘を行っていた。
今の牧石の戦闘能力なら、サイキックシティの軍隊を相手に戦うことも可能だ。
「そうか、面倒だな」
少年は、二階の窓から飛び出すと、空中で制止していた。
牧石は、少年が飛行の超能力を持っていると思ったが、少年の背後に見える、白い物体でそれを否定する。
「……」
少年は、空中浮遊を可能にするためのユニットを装着していた。
白くて細長い4本の推進機構で構成された飛行ユニットは、少年の背中から羽のように生えて、先端から赤い光を確認することが出来る。
少年が装着により取り付けているのではなく、少年の銀色
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