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とある誤解の超能力者(マインドシーカー)
レベル5 でんげきせん
第1話 新たなる転入生!か?
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山、なぜ、目黒と一緒に座る?」
牧石が、滝山と目黒の方に視線を移すと、そこには一つの椅子に半分ずつ座る、滝山と目黒がいた。
滝山は嬉しそうに、目黒は疲れた表情をしていた。

「先生が、席につけと言われましたから、これ幸いと思いまして」
滝山は、平然と先生の質問に答える。
「滝山は、自分のクラスに帰るのだな。
待っているクラスメイトもいるだろう」
先生は、滝山を追い出した。

牧石は、自分の席に座っている少年の隣にいた。
少年は、牧石が目の前に近づいてきているにもかかわらず、牧石のことを無視し、先生の方に視線を向けていた。



「君は、どうしてここにいるのだね?」
先生は、牧石に質問した。



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



牧石が学校で騒いでいる頃、一人の男が空港を出て外を見上げていた。
「いい、休暇だったな」
能力開発センターの研究員、天野であった。

天野は、所長命令で3ヶ月の休暇を満喫していた。
能力開発センターの研究員は、破格の高給で処遇されているため、優雅な海外旅行を送ることができる。

もちろん、研究の成果と引き替えにという前提条件が付くのだが、天野は「所長命令」という名の免罪符が用意されている。
今年一年、成果を出さなくても報酬だけは受け取れる。

もっとも天野は、自分の才能を過信しているので、現状に納得していない。
「ようやく、俺の力を見せる時が来た」
天野は、優秀な研究者であった。

そもそも、優秀な頭脳がなければ、研究員にはなれない。
特に、能力開発センターでは。

だが、天野には致命的な欠点があった。
他者との連携能力の欠如である。
天野は他人を、使い捨ての駒程度にしか感じていない。
そして、天野は使い捨てる。

その結果、天野に協力的な人間はいなくなり、敵対する人間だけが確実に増えていった。

そのような状況下で、天野が選んだ選択肢は、
「上司を使い捨てること」
だった。

天野には、そういった意味での才能があったのだろう。
天野によって多くの研究員が追放され、自分の研究が相対的に、認められるようになった。

だが、天野に対して、初めての挫折が発生した。
磯嶋と牧石の登場によって。

天野と同じ分野の優秀な研究者が、センターに招かれた時点で、自分が将来追い出されることを考えるべきであった。
それを妨げたのは、ひとえに自分の才能を過信していたことによる。

その結果、天野は判断を誤ることになった。
簡単に追放できると考えていた二人が、追放を回避してしまう。

無論、二人を直接邪魔したわけではない天野に、直接罰則が与えられた訳ではない。
所長から長期休暇を
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