第5話 超能力者が魔法世界に召喚されたようです
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レイピアを引き抜くと、呆然とする細身の女性と古城を後にした。
STAGE 4 VS 魔王
空に浮かぶ要塞。
球の上1/3を取り除いた状態で宙に浮くそれは、要塞という言葉以外に思いつくものはなかった。
「魔王の別荘にようこそ、フェゾ君。
それとも、氷の奇行師と呼んだほうがいいのかね?」
漆黒のローブを身に纏った人物が、目の前にいるフェゾに対して、低く音量のある声で問いかける。
「好きに呼べばいいさ。
それよりも、お招きにあずかり光栄ですとでも言った方が良いのかね」
フェゾは、漆黒のローブを身に纏う男にたいして、素っ気なく返事する。
「礼儀作法には疎いのでね。
正直どうでもいいよ。
まあ、我が四天王を打ち破った男を打ち破った相手を確認できれば、多少のことは目をつむるさ」
「ここは、お礼を言うべきところかな?」
「さあ、どうだろうね。
それよりも、フェゾ君のこれまでの闘いを見させてもらったよ。
なかなか、苦労をしているようだね。
よかったらフェゾ君の力になってもいいよ。
フェゾ君が戦っている理由を知っているのは、我をのぞいていないだろう?」
「好意はありがたいが、お断りする」
「そうかい、残念だね」
「君の素性を知っている、我を相手にする愚かさを悔やむがいい!」
魔王は、細長い杖をフェゾにかざすとフェゾを中心とした、円周上に火柱が発生する。
「二刀流のカレンとの闘いは見事だったよ。
こうして、身動きがとれないようにして攻撃すれば、我に近づくことはできないし、我が位置が火柱で把握できなければ、エーリヴァーガルの攻撃もできまい。
もっとも、毒の攻撃など我に通用するとは思わぬ方がいい。
なぜなら我は魔王だからだ!」
「少しは知恵が回るようだね。
でも残念。
この攻撃からは逃れられない」
フェゾはレイピアを一振りする。
「コメットフォール」
魔王は、フェゾの攻撃に対して身構えたが何も起こらないことに、失望を露わにする。
「何も起こらないではないか?
我を失望させた罪は重いぞ!」
魔王は、手にした杖を天にかざして、詠唱を始めようとした時、魔王は気づいた。
天から大きな物体が魔王の別荘に急激に近づいていることに。
そして詠唱段階に入った自分は、天体の落下から逃げる手段を失ってしまったことに。
テレポートで別荘から立ち去ったフェゾに対して、魔王は何もできなかった……。
STAGE 7 VS 科学者
大きな町のはずれにある、寂れた街路。
道行く人など誰もいない、この場所に粉雪が静かに舞い落ちている。
粉雪により、かすかに白いものが混ざった濡れた地面の上には、闘いを迎えようとする二
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