第二幕その四
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い」
「どうしても?」
「そう、どうしても」
お爺さんは言う。
「死ななくてはならない。それが掟なんだから」
「けれどそうなったら」
「同じだって言いたいんだね」
「王子様がいなくなったらそれは」
「けれどどうしようもないんだ」
「どうしようも」
「だから。もう諦めるんだ」
お爺さんはまた言う。
「あの王子のことは。いいね」
「それは」
出来ないと言おうとする。言いたかった。けれどそれは。
「わしはあの王子が来ないことを祈ってるんだ」
おじいさんの言葉に防がれてしまった。
「そうしたらあの王子は死ななければいけない。御前がもっと悲しむことになるだろう?」
「お爺さん・・・・・・」
「悲しみは早くお忘れ。そして新しい恋に生きるんだ、いいね」
「新しい恋なんて・・・・・・」
考えることも出来はしない。
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