第3話 早とちりしたままでの転生
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らう約束を果たしてもらうことができる。
「どういう状態で転生されるのか、教えてください」
牧石は、自分の未来をより良いものとするために情報収集を行った。
青年は、資料の2枚目を眺めると、「46ページ、46ページ」とつぶやきながら、資料をめくると、再びお経を読む口調で説明を始めた。
「少年は、現在の年齢、身体、知識の状態を基本として、転生特典「超能力の付与と成長」を与える」
「超能力の付与と成長?」
青年は、資料の黄色い付箋をつけた部分をめくり、しばらく眺めると、
「簡単に言えば、レベル0から始まり、訓練を続けるうちに成長し、レベル上昇するたびに、新たな超能力を身につけることになる。
ちなみにこれは転生特典だから、原作と異なるので注意してくれ」
「複数の能力を身につけるのはいいのですが、レベル0からですか?」
レベル0であれば、原作の主人公など、一部の例外をのぞいて何もできない。
将来、成長することを考えれば問題はないとおもうが、その前に「とある魔術」で発生した事件に巻き込まれる可能性を思うと心配になる。
「そうだ。
超能力のトレーニングを受けていない人間が、超能力をいきなり発現したらどうなるか、わかるか?」
牧石はうなずいた。
確か、アニメでも、能力開発を受けずに能力を発動するヒロインがいたが、軟禁状態にされていた。
下手な相手に見つかれば、実験動物扱いされかねない。
「あとは、身分と生活費が心配なのですが?」
牧石は、青年に質問する。
自分はまだ、15歳だ。
働いたこともなければ、一人暮らしをしたこともない。
超能力があっても(能力にもよるが)、生活ができなければ転生した意味がない。
「そうだな、それは重要な問題だ」
青年は、再び2枚目の紙を眺めていたが、
「ちょっと待ってくれ」
と青年はいいながら、どこからともなくイスとテーブルを持ってきて、牧石に座るよう指示をする。
牧石は、青年の指示に従って、イスに腰掛けると青年の様子を眺めていた。
「単純に数値をいじるだけでは、因果律に影響を及ぼしてしまうな。
かといって、未来予測を伝えて宝くじや競馬の予測を伝えても、未成年者だから購入できない。
いっそのこと、殺されたまま、幽霊として登場するという設定にしたほうが楽かもしれないなぁ、死人に口無しで文句も言われないし、生活費も不要だし……」
青年は、頭をかきながら、ぶつくさつぶやいている。
最後の方は、牧石の生命に関わる発言ではないかと恐怖する。
もうすでに、死んでいるけど。
青年が、テーブルの上にいろいろな資料を積み上げてから、説明する。
「とりあえず少年の設定は、両親に捨てられて、孤児院にひきとられた子供ということになる」
「はあ」
「
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