第十四話
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ころで私はゆっくりと起き上がる。心臓がドキドキしてますし、多分顔の表情は若干赤いんでしょうね……。
「あんなに揉むなんて……情熱的ですよ〜」
私はさっきのを思い出して思わず身体をクネクネしながらそう言う。
「そういえば名前を聞いてませんでしたね。まぁ後で聞けると思いますけど……」
私はそう呟きつつ門を壁にして館を見つめた。
「さて……迷った……」
取りあえずは歩いていたんだがたまたま地下への階段を降りたら図書館へと来ていた。それにさっき、霧雨がこの図書館から出るのを見た。
霧雨本人は箒に乗って上へと向かったがな。俺は本が好きだからついでに立ち寄るだけだ。
「へぇ……かなりの本の数だな」
俺は幾つも並ぶ本棚を見てそう呟いた。うん、マジで多いな。
「むきゅ〜」
「しっかりして下さいパチュリー様」
ん? 近くで声がするな……。
「此処か……って人が本に埋もれている……」
その本棚の通路では多くの本に埋もれて足だけ見えている人間と頭に蝙蝠か、吸血鬼の羽のようなのが生えた(まぁ背中にも羽が生えているけど)女性がいた。
羽が生えている女性は懸命に本に埋もれている人間を救助しようとしている。
……まぁ助けるか。流石にこのまま去るというのも後味悪いしな。
「俺も手伝うよ」
「だ、誰ですかッ!?」
後ろから声をかけると女性が振り向いて警戒する。
「まぁ通りすがりの神社の居候なんだけど……流石に見捨てられないしな」
「……何か引っ掛かる言葉がありますが助けてくれるなら構いません」
そして俺は女性と一緒に埋もれている人間を救助する事にした。
そして三十分くらいでネグリジェのようなローブを着た人間――女性を救助した。
「……ありがとう。ところで貴方は?」
「あぁ、まぁこの異変を解決しにきた友人に同行していたんだけど……道に迷ってな」
「……そう。まぁ貴方には助けてもらった恩もあるし小悪魔にレミィのところまで案内をゴホゴホゴホッ!!」
ん?
「ゴホゴホゴホッ!!」
突然、女性が咳き込みだしたが……大丈夫なのか?
「パ、パチュリー様ッ!?」
「大丈夫なのか?」
「パチュリー様は身体が貧弱で喘息持ちなんです。急いで喘息の薬を持ってこないと……」
「なら早くッ!!」
「は、はいッ!!」
羽が生えた女性――小悪魔が慌てて図書館を出た。
「ゴホゴホゴホッ!!」
「……取りあえずジメジメしたところにいるよりかは……」
上を見上げると、左右の壁の上に窓がある。あそこを開けるか。
「お待たせしましたッ!! 此方ですよタカユキさんッ
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