ALO:フェアリィ・ダンス〜両刃の剣と天駆ける龍〜
プロローグ
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の消滅が危ぶまれたVRMMO。しかし、アーガスから全権を委託されたレクトが、『今度こそ安全』と発売したのが、ナーヴギアの後継機、《アミュスフィア》であった。
その《アミュスフィア》用ゲームとして発売されたのが、《アルヴヘイム・オンライン》・・・通称、《ALO》だというのだ。
「う〜ん・・・」
清文は、携帯端末の画面とにらめっこをしていた。
「どうしたの?」
横から琥珀が近づいてくる。
「いやさ・・・。今日の朝の事、話したろ?」
「ああ・・・。茅場晶彦が夢に出てきたっていう?」
「そうそれ。・・・にわかには信じがたいんだけどな・・・こうも証拠を突きつけられると・・・」
ここは東京都のある一角にある公園であった。
そこのベンチに、清文と琥珀は並んで座っている。
清文の携帯端末の画面に大きく映し出されたのは、数分前にエギルから送られてきた、一枚のスクリーン・ショット。
そこには、純白のドレスを身にまとい、絹のような栗色の髪をした、少女が映し出されていた。
「・・・アスナ・・・だよね」
「間違いなく、な。キリトもそう言ってたみたいだし」
そう。いまだ意識を取り戻さない、キリトの伴侶、アスナ。
その背には、透明な二対の翅が生えている。
《アルヴヘイム》とは、北欧神話に登場する妖精たちの国の事である。そのため、ALOではプレイヤーは妖精の姿をとっている。
驚くべきは、新開発された《飛行エンジンモジュール》とやらによる、《飛行》の実現であった。
人類の長らくからの夢であった、《自力で空を飛ぶ》ことが実現できるのだ。
「・・・もしこのゲーム内に、本当にアスナがいるのなら、他の未帰還者も閉じ込められている可能性が高い。琥珀、この後は・・・」
「大丈夫。今日は何もない」
「そうか。じゃあ、こいつを買って、ダイブしてみるっきゃないな。確かナーヴギアで動くらしいんだよな・・・」
「うん。・・・絶対に助け出そう。彼を」
「ああ」
そう。
茅場晶彦の弟にして、清文の無二の親友、京崎秋也ことハザードは・・・いまだ、意識を取り戻していなかった。
*
金色の鳥かご。それは鳥をとらえるためのものではない。なぜならば、この鳥かごからは鳥が自在に出入りしているからだ。
自分も隙間から出ることはできないか、と試してみたが、それは無駄であることがすぐに証明された。
アスナは、鳥籠の外に目を向ける。
鳥籠の入口へと続く木の道。そこに、一人の少年が座っていた。
黒い髪を持
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