第107話:当直生活
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って名目上はそうだったろ?」
「そらそうやけど、実際には中央の上に最高評議会が君臨してたから、
中央の権限なんか無きに等しかったやん。それが、実質的に
権限を持つっちゅう話らしいわ。でな、どうも名前を変えるらしいねん」
「名前?」
「うん。中央が本局、地上本部はそのままやけど、本局は次元航行艦隊司令部
っちゅう名称になるらしいわ」
「要は、旧地上本部と旧本局には実戦部隊としての機能だけが残るってことか」
「そやね。そやから、その一環として捜査部とか情報部は、新しい本局の
所属になるみたいやで」
「となると、はやては中央所属か・・・」
「ま、捜査部に戻されるっぽいから、そうなるやろうね。
ちなみに、士官学校も新しい本局の下になるらしいで」
「あそこはもともと中央の所属だったから、変更なしってことだな」
「そうやったっけ?私は出てへんから、よう判らんけど」
「中央所属じゃなきゃ、地上本部と本局の両方に人員を供給できないだろ」
「そっか。そらそうやね」
はやては頬を掻きながら、バツが悪そうに笑うと、一度咳払いをして
真剣な表情へと戻る。
「ま、それはそれとしてや、4月からのことも気になるけど、当面は
隊舎の工事が完了したあとのことやね。
ウチもテロ対応なんかに引っ張り出されることになるし」
「それだけど、本当なのか?
隊舎の工事完了後だと6課解散まであと2カ月ないぞ。
そんな解散寸前の部隊を前線に投入するか?」
以前にはやてからそんな話があると聞かされて以降、
ずっと半信半疑に思っていた俺は、そんな疑問をはやてにぶつける。
「それぐらい、ミッドの状況は悪いらしいわ。
最近、ニュースになってる分だけでもテロの類が増えたやろ?
実は、管理局の方で報道せえへんように押さえてる分がかなりあるらしいわ。
実際、地上本部のミッド駐留部隊は連日の出動で、えらいことになってるし」
「そうなのか・・・。確かに、JS事件の時にゲイズ中将が逮捕されたために
地上本部の上層部はほとんど機能してないとは聞いたけど・・・」
「そうやねん。そやから、中央が体制変更を急いでるんやと思うわ。
で、ゲオルグくんに聞いときたいんやけど、隊舎の工事っていつごろまで
かかりそう?」
「そうだな・・・ちょっと待てよ」
俺はそう言って、手元の端末を操作して工事計画書を確認する。
日程表によれば、年始早々には建物そのものの建てこみが終了し、
1月末には内装工事も含めたすべての工事が完了する予定になっている。
年末最後に確認した工事状況と合わせて、工事の進捗をシミュレートしてみる。
「2月の頭には完工確認も含めて完了
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