旅の終わり。
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か。まぁ、次は無いのだ。考えるだけ無駄か」
「…あの世界がただの夢?…現実じゃない?」
「現実であったとも言えるかも知れないし、そうでなかったのかもしれない。だが、君たちに我々が懇願するのはただ一つ。我々を助けてくれ!地上を蹂躙する神を打ち滅ぼしてくれ!」
男性のその声には何か強い慟哭を感じた。
「アオ…」
「あの世界が偽者?なのはもフェイトもシリカ、久遠に母さん達が…?」
混乱で絶望するアオ。
「アオっ!」
それをアオの胸元から力強い声で叱咤する声が響く。
「そ…ら?」
「私はあの世界がニセモノだったなんて思えない。あそこは本物だよ。絶対っ!」
「そう…かな」
「うん。だから帰ろう。わたし達の居るべき場所へ」
「でも、どうやって?」
「どうにかして、よっ!私も色々思い出してきたわ。確かにここは私達が居た世界。うん…私は神の襲撃で両親を殺された」
ソラの言葉に、「ああ、俺もだ」とアオが言う。
「だから、いま地上を跋扈するアイツらには借りが有る。だから、そいつらを全部倒し尽くしたら、会いに行きましょう。私達の家族へ」
「うん…そうだねソラ。君に励まされてへこんでいてはカッコがつかないよね。うん…アイツらに借りを返して俺たちの世界へ戻ろう」
「うんっ!早く戻らないとアオは彼女達に愛想をつかされるかもね」
「それは怖い…でもソラは一緒に居てくれるだろう?」
「当たり前よっ!」
「うん」
それが彼らの選択。世界を救ったとしても、彼らはこの世界には留まらないだろう。なぜならこの世界には彼らの大事な物はもう無いのだから。
そしてまた永遠に旅は続く。
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