暁 〜小説投稿サイト〜
エターナルトラベラー
旅の終わり。
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
か。まぁ、次は無いのだ。考えるだけ無駄か」

「…あの世界がただの夢?…現実じゃない?」

「現実であったとも言えるかも知れないし、そうでなかったのかもしれない。だが、君たちに我々が懇願するのはただ一つ。我々を助けてくれ!地上を蹂躙する神を打ち滅ぼしてくれ!」

男性のその声には何か強い慟哭を感じた。

「アオ…」

「あの世界が偽者?なのはもフェイトもシリカ、久遠に母さん達が…?」

混乱で絶望するアオ。

「アオっ!」

それをアオの胸元から力強い声で叱咤する声が響く。

「そ…ら?」

「私はあの世界がニセモノだったなんて思えない。あそこは本物だよ。絶対っ!」

「そう…かな」

「うん。だから帰ろう。わたし達の居るべき場所へ」

「でも、どうやって?」

「どうにかして、よっ!私も色々思い出してきたわ。確かにここは私達が居た世界。うん…私は神の襲撃で両親を殺された」

ソラの言葉に、「ああ、俺もだ」とアオが言う。

「だから、いま地上を跋扈するアイツらには借りが有る。だから、そいつらを全部倒し尽くしたら、会いに行きましょう。私達の家族へ」

「うん…そうだねソラ。君に励まされてへこんでいてはカッコがつかないよね。うん…アイツらに借りを返して俺たちの世界へ戻ろう」

「うんっ!早く戻らないとアオは彼女達に愛想をつかされるかもね」

「それは怖い…でもソラは一緒に居てくれるだろう?」

「当たり前よっ!」

「うん」

それが彼らの選択。世界を救ったとしても、彼らはこの世界には留まらないだろう。なぜならこの世界には彼らの大事な物はもう無いのだから。

そしてまた永遠に旅は続く。

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ