八話
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して説明した。
それと、他にも質問してくる、女性に一つ一つ教えてあげていった。
「お兄さん、ありがとう。えらい参考になったわ」
説明を聞いた女性は、お礼の換わりに籠の代を半分でいいと言った
「いや、構わない。いいのか、こんなに安く買って」
「ええんや、うちの授業料ちゅうことで」
「それなら、その好意はありがたく受け取っておこう」
華琳はそれを黙って見ていてたが、そろそろ集合場所に戻ろうとして若干険を含んで声を掛けて来た。
「ずいぶんと熱心に教えてたわね」
「そうだな、彼女が満足してくれて、教え甲斐があってね」
それを聞き、華琳は別の興味を持った
「それにしても、あなた絡繰にも詳しかったのね」
「昔、暇なときに教わっただけさ、知識はあったが彼女のように自分で作った事は無くてね」
それを言う如水は懐かしむ様に話しをしていた。
その顔を横目に見ていた華琳は先ほど険を含んだ事を忘れ、その事に興味を持った。
「どんな者に教わったの」
華琳が聞くと、如水は話し出した
「遠い異国から来た者に聞いたんだ。先ほどの技術の話の他には、薬や天候の事を教わったりしたな」
「そう、これからその知識を私の為に役立てなさい」
集合場所に行くと、春蘭と秋蘭の二人と合流し華琳は後に視察の報告するように命じた。
城に帰ろうとしている所に、一人の薄汚れた装束の者が近寄ってきて、華琳を占い乱世の奸雄と言った。
秋蘭は怒りを露にしたが、春蘭は占い師の暴言を理解していないようで首を傾げていた。
華琳は秋蘭を制し占い師に褒美を与えた。
「乱世の奸雄大いに結構。その程度の覚悟もないようでは、この乱れた世に覇を唱えるなど出来はしない。そういうことでしょう?」
それ聞いた後、如水に向き直った
「それから、そこのお主」
「いかがかしましたか」
「大局の示すまま、流れに従い、逆らわぬ事だ。でなければ身の破滅を招く。…くれぐれも用心なされ」
それを聞いた如水は占い師をに笑いかけた。
「そのような生き方は私にはつまらないな、自身の成すことで破滅に怯えていては大した事も出来ないだろう。自分の才を示す事が身の破滅なら、私は喜んで我が才を天下に披露しよう」
占い師の去り、城に戻った華琳らは各々の仕事に戻っていった。
その最中に華琳は如水に声を掛けた。
「先ほどの事、ただの広言でないことを祈るわ」
そう言って面白そうに笑った。
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